内容
こだわり派のフィンガーピッカーのための“道しるべ”
小手先のテクニックではなく、説得力のある演奏を身につけたい......そんな教本を探している本格指向のプレイヤーにお勧めなのが本書です。ショート・エクササイズ&練習曲により、あらゆる演奏表現を磨き上げることができるでしょう。
著者は、日本のアコースティック・ギターの発展に尽力を注ぎ続けている打田十紀夫。演奏家、ルーツ・ミュージック研究家、ベスト・セラー教本の執筆者として知られる彼が、自身の知識の集大成的な内容に仕上げました。近年は演奏活動を中心に行っていた著者が,久しぶりに執筆した渾身の作品です!
【CONTENTS】
◎Guitar Collection
◎LP Collection
◎Favorite Collection
◎はじめに
◎本書で用いるTAB 譜について
■第一章<基本へのこだわりを追求>
◎パターン・ピッキングを用いた演習(1)
◎パターン・ピッキングを用いた演習(2)
◎パターン・ピッキングを用いた演習(3)
◎低音弦のミュートで深みを出す
◎親指のブラッシングが作るグルーヴ感
◎シンコペーションの概念
◎練習曲1(Starti ng Out Bl ues)
◎練習曲2(Professed 39 Blues)
◎(コラム1)ギターの抱え方はどちらがいい?
■第二章<一歩グレードアップするための演習>
◎右手の人差指と中指の交互ピッキング(1)
◎右手の人差指と中指の交互ピッキング(2)
◎スケールを用いてのフィンガーピッキング演習
◎両手の連携強化演習(1)
◎両手の連携強化演習(2)
◎練習曲3(art point Rag)
◎練習曲4(Rocking Chair)
◎(コラム2)理想的な右手のフォーム
◎(コラム3)深夜でもできる左手指独立エクササイズ
◎(コラム4)練習の際に心掛けること
■第三章<表現力アップのためのテクニックの数々>
◎余計な音を消す消音テクニック
◎ビブラートを使い分けよう
◎ピッキング位置を変えての音色コントロール
◎さりげなく行う左手のタッピング・テクニック
◎コードを彩るクイック・アルペジオ
◎ラスゲアードの応用でダイナミズムを演出
◎様々なハーモニックス:ナチュラル・ハーモニックス
◎様々なハーモニックス:アーティフィシャル・ハーモニックス
◎様々なハーモニックス:タッピング・ハーモニックス
◎様々なハーモニックス:ピッキング・ハーモニックス
◎様々なハーモニックス:"ハーモニックス+実音"の応用
◎(コラム5)こんなハーモニックスもあります
■第四章<アコースティック・サウンドを活かすアプローチ>
◎オープン・ハイ・コードの美しいサウンド
◎滑らかなるサウンド、クロマチック奏法
◎練習曲5(Acoustic Fantacy)
◎練習曲6(Haunting City)
◎練習曲7(Planxty Irwin)
◎変則チューニング:セミ・レギュラー・チューニング編
◎変則チューニング:オープン・コード・チューニング編
◎変則チューニング:モーダル・チューニング編
◎その他の変則チューニング:ナッシュビル・チューニング
◎練習曲8(Annie Laurie)
◎練習曲9(Cat and Dragon #2)
◎練習曲10(High Strung Blues in E)
◎(コラム6)弾かないとき弦は弛めるべきか
◎(コラム7)カポタストの活用
◎(コラム8)サム・ピック、フィンガー・ピック、爪...etc.
■第五章<玄人好みのアメリカン・ルーツ・アプローチ>
◎3フィンガー・ロールで軽やかに
◎練習曲11(Camptown Races)
◎練習曲12("Freight Train" Jones)
◎カーター・ファミリー・ピッキング
◎練習曲13(Wildwood Flower)
◎練習曲14(Shady Grove)
◎ブルースならではラフなサウンド
◎練習曲15(Corrina Corrina)
◎練習曲16(Blues from Dockery Farm)
◎ボトルネック・スライド奏法(1)
◎ボトルネック・スライド奏法(2)
◎練習曲17(Innocent Slide)
◎練習曲18(Good Old Memories)
◎(コラム9)理想のスライド・バー
■第六章<一歩先を行くためのアイディア>
◎開放弦を利してのポジション・チェンジ
◎半音のヴォイシングの流れを意識して弾く
◎練習曲19(Treasure Flower)
◎ウォーキング・コードでお洒落に演出
◎練習曲20(Rag in G)
◎一人二役のカウンターポイント・ライン
◎練習曲21(Tocky Bl ues)
◎練習曲22(通りゃんせ)
◎(コラム10)ライヴのセッティング
◎あとがき...自分のスタイル探しの旅
◎プロフィール&作品紹介
付録ダウンロード
電子版用の音声データはこちらからダウンロードできます。
編集担当より一言
人生80年……その折り返し地点の一歩手前が39歳です。しかし、一生ギターを弾き続けるつもりならば、39歳の人は“ギター人生”の半分にすら到着していません。
これは面白いギャップですよね。
人生のおよそ半分を迎える人が、ギター人生においては残りのほうが長いのですから。
例えば「現在39歳、四半世紀のギター歴」というと物凄いベテラン・ギタリストのように聞こえますが、実は40年以上のギター人生が残っている計算になります。27歳でこの世を去ったロバート・ジョンソン以上のギター人生が残っているわけです。そう考えると、39歳から本格プレイを目指しても決して遅くはないでしょう。劇的な上達はなくても、とにかく弾き続けるギター人生……そこから滲み出る演奏こそ、本格派の音楽ではないでしょうか(出版2部/額賀)