内容
魅惑のアメリカン・ルーツ・ミュージックを読んで聴いて楽しむ本
21世紀を迎えたアメリカン・ポップス&ロック。勢いを失いがちだが、世界のポップス・シーンにいまだ大きな影響を与える力は衰えていない。アメリカン・ミュージックの核心ともいえるオールド・タイミーなルーツ・ミュージックは、いまでも"アメリカーナ"というくくりで脚光を浴びている。こうした意味合いにおいても、アメリカの文化遺産ルーツ・ミュージックは、"ロスト・ミュージック・アメリカーナ"として語ることができる。本書は、1920年代から50年代までに栄えたさまざまなロスト・ミュージック(失われたアメリカ音楽)を分かりやすく語るもの。著者既刊の『こだわりアメリカン・ルーツ・ミュージック事典〜先駆者60人の足跡』に書き下ろし原稿を20本加え増補。特別付録として、本書に登場する魅力あふれるミュージシャンの代表作を20曲収録したCDをパッケージする。また、登場ミュージシャンのイラスト・カラー口絵(切り取るとカードになる)付き。
【CONTENTS】
★は書き下ろし
第1章 ロスト・ミュージック・オブ・アメリカーナ
01.ウクレレ・アイク★
02.ミルス・ブラザーズ★
03.デューク・エリントン楽団★
04.ソル・フーピー★
05.ホギー・カーマイケル★
06.デイヴ・アポロン楽団★
07.ビング・クロスビー★
08.ブラインド・ウィリー・ジョンソン★
09.エイモス・ミルバーン★
10.キャッツ&ザ・フィドル★
11.エラ・メイ・モーズ★
12.ガス・キャノン&ジャグ・ストンパーズ★
13.デロール・アダムス★
14.ジョー・ヴェヌーティ★
15.ギャビー・パヒヌイ★
16.ジェフ・マルダー★
第2章~楽しいカントリー・ミュージック~
17:ウィリー・ネルソン
18:ムーン・マリカン
19:バディ・エモンズ
20:マール・トラヴィス
21:カーター・ファミリー
22:ジミー・ロジャーズ
23:クリス・ブシロン
24:ハンク・ウィリアムズ
25:ジェイムズ・バートン
26:アール・スクラッグス
27:ジョニー・キャッシュ
28:ウェイン・レイニー&ロニー・グロッソン
29:ハーモニカ・フランク★
30:メリル・ムーア★
31:ダービー&タールトン★
32:ジミー・ブライアント&スピーディー・ウェスト★
★第3章~ジャジーなサウンドに酔う~
33:エメット・ミラー
34:フランク・シナトラ
35:ボブ・ウィルズ&テキサス・プレイボーイズ
36:ベニー・グッドマン楽団
37:ナット・キング・コール
38:フレッド・アステア
39:ライル・リッツ
40:エディ・ピーボディ
41:フージャ・ホット・ショッツ
42:フロイド・クレイマー
43:ホーマー&ジェスロ
44:レターメン
45:ビリー・ホリデイ
46:メンフィス・ジャグ・バンド
47:ルイ・アームストロング
48:ジョン・ピザレリ
★第4章~ルーツ・ミュージックへの誘い~
49:エルヴィス・プレスリー
50:ロバート・ジョンソン
51:レイ・チャールズ
52:エヴァリー・ブラザーズ
53:サム・クック
54:カール・パーキンス
55:チャック・ベリー
56:ビル・ヘイリー
57:ポール・アンカ
58:ルーヴィン・ブラザーズ
59:ピーター・ポール&マリー
60:リトル・リチャード
61:マディ・ウォーターズ
62:アレサ・フランクリン
63:ビル・モンロー
64:エリザベス・コットン
★第5章~オールド・タイミーなアメリカを聴く~
65:フランク・ハッチスン
66:ミシシッピ・ジョン・ハート
67:デルモア・ブラザーズ
68:レッドベリー
69:ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ
70:ランブリング・ジャック・エリオット
71:アラン・ローマックス
72:サニー・テリー
73:ピート・シーガー
74:ジーン・リッチー
75:ウディ・ガスリー
76:エリック・ダーリング
77:ボブ・ディラン
78:クラレンス・ホワイト
79:ザ・ウィーヴァーズ
80:スタンリー・ブラザーズ
◎『ロスト・ミュージック・オブ・アメリカ』CD収録曲
01:エメット・ミラー・・・「ラヴシック・ブルース」
02:ソル・フーピーズ・ノヴェルティ・トリオ・・・「12番街のラグ」
03:デューク・エリントン楽団・・・「A列車でいこう」
04:ホギー・カーマイケル・・・「香港ブルース」
05:ジミー・ロジャーズ・・・「エニイ・オールド・タイム」
06:ナット・キング・コール・トリオ・・・「ルート66」
07:ガス・キャノン&ジャグ・ストンパーズ・・・「ウォーク・ライト・イン」
08:ムーン・マリカン・・・「東京ブギ」
09:ポール・アンカ・・・「クレイジー・ラヴ」
10:エラ・メイ・モーズ・・・「ハウス・オブ・ブルー・ライツ」
11:ウクレレ・アイク・・・「ファッシネイティング・リズム」
12:ルーヴィン・ブラザース・・・「アラバマ」
13:ボブ・ウィルズ&テキサス・プレイボーイズ・・・「スティール・ギター・ラグ」
14:レッドベリー・・・「朝日のあたる家」
15:キャッツ・ザ・フィドル・・・「ブルー・スカイ」
16:デイヴ・アポロン楽団・・・「スター・ダスト」
17:ブラインド・ウィリー・ジョンソン・・・「ダーク・ウォズ・ナイト」
18:サニー・テリー・・・「ウーピング・ザ・ブルース」
19:フージャー・ホット・ショッツ・・・「アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド」
20:ザ・ウィーヴァーズ・・・「グッド・ナイト・アイリーン」
編集担当より一言
ノラ・ジョーンズ、パンチ・ブラザース、アラバマ・シェイクスなどの活躍で、近年、“アメリカーナ”という言葉を聞く機会が増えてきました。彼らの音楽に共通するのは、古き良きアメリカン・ミュージックの匂い。戦前のジャズやブルースから始まって、カントリー、ロカビリー、ハワイアンなど、アメリカには広大無辺なルーツ・ミュージックの裾野があります。そうしたアメリカン・ルーツ・ミュージックの巨人たち80人を取り上げ、その魅力をつづりました。
著者の鈴木カツさんは、ボブ・ディランの研究家でありアメリカン・ミュージックの専門家。その豊富な知識には定評があります。今の時代の若い人たちに伝えたい音楽を著者がセレクトし、健筆を振るいました。付録CDには、著者オススメの20曲を収録。通して聴くだけで、いっぱしのアメリカン・ミュージック通になれること請け合いです! 可愛らしい装丁にも注目してください。(野口広之/ギター・マガジン書籍編集部)