内容
愛蔵ギター&楽器から辿る新たな忌野清志郎ヒストリー
今なお数多くのアーティストに影響を与え続け、日常にその歌声が響き渡る日本を代表するミュージシャン、忌野清志郎。あらゆる世代に愛される忌野清志郎サウンドを生み出してきたのが、ギター、ベース、ドラム、トランペットといった愛用の楽器たちである。ステージで使用したテレキャスターやレス・ポールを始め、トランペット、フルート、法螺貝、あまり知られていないドラムやピアノに至るまで、総数150点以上に及ぶコレクションを完全公開するスペシャル写真集がついに登場します。
キズやシールあとなどの細部まで大きな写真で紹介。スペックだけでなく、入手のいきさつ、レコーディングやライブでの思い出なども詳しく掲載しています。楽器を大事にしていた生粋の音楽家としての側面にもスポットを当て、その魅力溢れるキャラクターを立体的に解説。一緒に音楽を作ってきた盟友・仲井戸"CHABO"麗市氏、三宅伸治氏、さらにギターを管理していた現アムリタ・カスタム・ギターズ店長の山本キヨシ氏のコメントなども掲載。貴重なスペシャル・グラフ、過去のインタビューの再掲載も見どころです。
楽器に刻まれた小さなキズや染みから見えてくる新たなる忌野清志郎ヒストリーをたっぷりと堪能してください。
<掲載楽器>
フェンダー・エスクワイア(1963年)、ギブソン・レス・ポール・スタンダード58(1970年代初期)、ギブソン・トリニ・ロペス(1964年)、ギブソンES-340(1969年)、ギルド・ブルースバードM-75(1960年代後期)、ギブソン・ハミングバード(1970年)、ギブソンJ-200(1950年)、マーティンD-41(1972年)、マーティンD-28(1950年)、ナショナル・スタイルO(1930年代初期)、ギブソン・スーパー400(1949年)、ギブソンL-7C(1963年)、ギブソンEB-1(1968年)、ギブソン・スタイルFマンドリ(1920年代)、カマカ・テナー・ウクレレHF-38(2003年)、マーチン・アルト・サックス(1930年代)、ベヒシュタイン・アップライト・ピアノ、法螺貝、自転車、他、総数150点以上。
編集担当より一言
忌野清志郎サウンドを作り出してきたプライベート・スタジオ=ロックン・ロール研究所、愛用していたギターやベースなどの数々の楽器群は、ご家族とスタッフによって今も大切に保管されています。スタジオの中には独特の空気が漂っていて、ロックの聖地に足を踏み入れたような心持ちで長時間にわたる取材を行なわせていただきました。今でもすぐ使えるように丁寧にセッティングされたギターを始め、ベース、ドラム、キーボード、管楽器など、どの楽器からも持ち主である清志郎氏の個性が香り立ってきました。弾き込まれたキズ、独自の美学で貼られたシール、ツマミのセッティング跡。当たり前のことですが、楽器は弾き手によってどんどん変化していき、唯一無二の1本へと成長します。ロック・シーンを駆け抜けた圧倒的な存在感を持つ特別な楽器たちの魅力を、誌面から感じてもらえたらとてもうれしいです。
(ギター・マガジン書籍編集部 鈴木伸明)