MAGAZINES
内容
電気グルーヴ~最新プライベート・スタジオで石野卓球がトラック制作法を公開!
■巻頭インタビュー
電気グルーヴ
石野卓球が新プライベート・スタジオ&
新作『人間と動物』のトラック・メイキングを大公開!
石野卓球とピエール瀧によるおなじみ電気グルーヴが、約3年ぶりとなる13thアルバムを発表。『人間と動物』という、種の根源を問うような(?)壮大なタイトルを掲げた本作は、全編メロディアスなボーカルが入った歌モノ・アルバム。毎回エレクトロニックな要素に注目が集まる彼らだが、巷をにぎわすEDMはどこ吹く風、タイトなエレクトロ・ビートと人懐っこいシンセ・サウンドによるオリジナル・ニューウェーブ路線をひた走っている。そんな本作の制作拠点として、石野が新たに作ったという2つ目のプライベート・スタジオ=Takkyu Studioを初取材。『人間と動物』の制作インタビューに加えて、先行シングルとしてリリースされた「Missing Beatz」のトラック・メイクについて石野自身に詳しく解説してもらった。
■特集
「2013年型」音楽スタイル攻略法
~EDMからダブステップ、そしてジュークまで!
“すべての音楽スタイルは出尽くした”という物言いがある一方、アンダーグラウンド・シーンでは日々新たなスタイルの音楽が生まれ、インターネットを通して世界に広がっています。ヒップホップやテクノは言わずもがな、昨今はEDM やダブステップなどのエッジィなスタイルを昇華した楽曲がポップ・チャートをにぎわすようにもなりました。今回はそうした最新音楽スタイルの成り立ち/特徴を、第一線で活躍するクリエイターが各ジャンルごとに解説。本稿を読めば2013 年最新の音楽モードを一覧できます! それと同時に各ジャンル特有の音作りのツボ/機材も実例を挙げて解説。音源はサンレコのWebサイト(http://rittor-music.jp/sound/)で試聴できるので、早速実践して自作曲に今っぽい雰囲気を取り込んでみましょう。
<取り上げるジャンルとライター/クリエイター>
◎EDM by Watusi(COLDFEET)
◎ダブステップ by 100mado
◎チルウェーブ by Cube Juice
◎ヒップホップ/トラップ by SUI
◎LAビート・ミュージック by Kabeyah(Conflict)
◎ネオソウル/ジャズ by Shingo Suzuki(Ovall)
◎ジューク by KOYAS(YOGURT & KOYAS)
■スペシャル・レポート
蓮沼執太「音的」
『POP OOGA』(2008年)や『wannapunch!』(2010年)など、計6枚のアルバムと1枚のEPをリリースし、アコースティックとエレクトロニック、ポップとアートの垣根を越える独自の作風を追求してきた音楽家=蓮沼執太。15人編成の大所帯アンサンブル“蓮沼執太フィル”を率いライブ活動にも取り組んでおり、昨年には渋谷WWWや恵比寿LIQUIDROOM、東京オペラシティ/リサイタルホールなどでの公演を成功させた。また音楽以外のフィールドにも進出し、東京都現代美術館での展覧会『have a go at flying from music part3』や、神奈川芸術劇場を使った舞台作品『タイム』を手掛けるなど、多角的な動きを見せている。そして去る2月9日~17日まで東京のアサヒ・アートスクエアで催された展覧会『音的』では、これまでの集大成とも形容すべき12の作品を展示。あくまで音を主体としつつも、映像や空間を巧みに使い、新たなインタラクティブ・アートの形を提示した。本稿では蓮沼自身の言葉も交えながら、この展覧会の模様をレポートしていきたい。
■Cross Talk 奥田泰次 × 土岐麻子 × 川口大輔
新しい時代のマイクの在り方を提示する
AUDIO-TECHNICA AT5040
AUDIO-TECHNICAが、新たなフラッグシップ・マイクとして発表したサイド・アドレス型コンデンサー・マイクAT5040。もはやこれ以上進化の余地が無いと思われていたコンデンサー・マイクに、まだ改善の余地があるとの信念に基づき開発されたもので、4枚の長方形大型ダイアフラムを組み合わせるという画期的な構造で高いS/Nと高い感度を得ることに成功。なめらかで自然かつ臨場感のある収音を可能としているという。何十年も前に開発されたマイクがいまだに君臨し続けるレコーディング・スタジオにおいて、このニューカマーは果たしてそれらに替わる新たなスタンダードとなり得るのか? エンジニア奥田泰次、ボーカリスト土岐麻子、キーボーディスト川口大輔という、いずれも生音に対して繊細な感覚を持つ面々に実際にこのマイク試していただくことで、その実力のほどを図っていくことにしよう。
■コンサート見聞録
salyu × salyu × デザインあ展@21_21DESIGN SIGHT
春の訪れが間近に迫りつつもまだ空気に冷たさの残る3月2日、六本木の東京ミッドタウンの一角には朝から長蛇の列ができていた。ギャラリー“21_21 DESIGN SIGHT”で開催中の展覧会「デザインあ展」の関連企画として、夕方から行われる「salyu ×salyu × デザインあ展」の整理券を求める列であった。「デザインあ展」はNHK Eテレで放映中のテレビ番組『デザインあ』を展覧会という形に発展させたもの。“こどもたちの未来をハッピーにする「デザイン的思考」を育てる番組”というコンセプトをリアルな場所で体験できるよう、番組のディレクターである佐藤卓、中村勇吾、そしてコーネリアスこと小山田圭吾の3氏が展覧会のディレクションを行い、さまざまな展示を展開している。その関連企画として小山田圭吾もメンバーとして加わるsalyu ×salyuにより番組『デザインあ』の音楽などを演奏するスペシャル・ライブが開催されることになったのだ。必ずしもライブには向いていないギャラリーという空間で、どのようにライブが行われたのかを、PAシステムを中心にレポートしてみた。
■ミックス解剖学
ザ・ルミニアーズ「ホー・ヘイ」
by ケヴィン・オーギュナス
海外のトップ・エンジニアに、自身の手掛けたヒット曲のミックス手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのはケヴィン・オーギュナス。1970年代にベーシストとしてキャリアをスタートさせたオーギュナスは、ミュージシャン的な感性に裏打ちされた独自のテクニックを駆使し、シニード・オコナーやデイヴ・グロール、ファレル・ウィリアムス、ザ・ブラック・キーズなど数々のビッグ・ネームを手掛けてきた。そんな彼の直近の仕事として特筆すべきは、アメリカのフォーク・ロック・バンド、ザ・ルミニアーズが昨年に発表したアルバム『ザ・ルミニアーズ』だろう。今回は同作のリード・シングルにもなった「ホー・ヘイ」を例に挙げ、オーギュナスのユニークな手法に迫る。
■Classic Tracks
ジョージ・マイケル
「フェイス」
1986年6月、ラスト・シングル「エッジ・オブ・ヘブン」がUKチャートのトップに輝くと、ワム!はウェンブリー・スタジアムでファイナル・コンサートを行って解散した。ソロ・アーティストとしての道を歩み始めたジョージ・マイケルは、ソロ・デビュー・シングルがヒットするなど幸先の良いスタートを切るとともに、それまでの主としてティーンエイジャーをターゲットとしていた作風からの脱却を強く意識するようになる。そうした中、マイケルが作曲/レコーディングを手がける楽曲は主として大人のリスナーを念頭に置いた、物事の本質を鋭くえぐる、より内省的かつシリアスなものへと変化していく。サーム・ウエストでアルバム『フェイス』のレコーディングが開始されたのは、マイケルの作風がそうした変化を遂げた最中の1986年8月だった。さらにサーム・ウエストでのレコーディングを終えた一行は、翌1987年2月、デンマークの有名な滞在型スタジオであるプークへと場所を移して作業を続ける。ユトランド半島最大の都市オーフスから車で1時間ほどのところにあるプークは、プライバシーの守られた静かな環境と最先端の音楽テクノロジーを兼ね備えた理想的なスタジオだった……。
■Beat Makers Laboratory:ヴィンス・ワトソン
■people
◎livetune
◎高木正勝
◎delofamilia
◎ジェイミー・リデル
◎ボブ・エズリン
■report
◎ZAHL AM1開発物語
◎スタジオ・レポート:ブリングアップレコーディングスタジオ
◎YAMAHA ACP-2~渡部高士
◎光☆DUETTO
My Favorite UAD-2 Plug-Ins~鈴木Daichi秀行
YAMAHA DXR導入ストーリー~ライフ総合舞台 音響部
ライブ・スペース・レポート:CLUB CITTA'
■new products
◎ELEKTRON Analog Four
◎ROLAND Studio-Capture
◎SONY Spectralayers Pro
◎WAVES Element
◎ADAM F7
◎GOLDEN AGE PROJECT Pre-73 DLX
◎AKAI PROFESSIONAL Max49
◎MACKIE. DLM12 / DLM12S
◎ROLAND M-200I
◎SOUNDCRAFT SI Performer 3
■LIBRARY
◎DIGINOIZ RADIO VOCAL KITS 1
◎LOOP MASTERS STEREO MC'S PRESENTS VAULTAGE 2
■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 7
◎ABLETON Live 8
◎AVID Pro Tools 10
◎CAKEWALK Sonar X2
■seminars
◎Max 6で作る自分専用パッチ Katsuhiro Chiba
◎Science Of The Beat SUI
◎カンガルー・ポーの『ミックス1年生』 中村公輔
◎Q&A
■column
◎Independent Cities
◎THE CHOICE IS YOURS 原雅明
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ 戸田誠司
◎素晴らしきビンテージの世界 三好敏彦
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~~山口泰のTASCAM DP-32
■sound&recording review
◎ENGINEERS' RECOMMEND
◎RE-ISSUE
◎BOOKS