新時代ミュージックビジネス最終講義

アーティストにとっての基本的な知識を網羅。又、これからのマネージメントがあるべき姿を提示し、音楽業界の未来をポジティヴに捉えた貴重な一冊。
僕自身も音楽の様々な可能性に、改めて気付くことができました。

山口哲一氏の『新時代ミュージックビジネス最終講義』を読みました。
2015年の今、音楽業界が直面している主な問題点を取り上げて、その問題の起こった原因を説明し、その問題を解決するには、どのような考え方の変化が必要とされているのかを丁寧に説明している書です。
本来、この本を読んでもらいたいのは、現在ミュージックビジネスに従事している方々なのです。
しかし、現役のミュージックビジネスマンは、自分やり方を変えようとする気がありませんから、この本を読んでも何の変化も期待できないと著者が思っていることがひしひしと伝わってきます。
なので、これからミュージックビジネスに参入しようと考えている新しい人材に講義をするという体裁をとっているのだと私は推察します。
もし、現役のミュージックビジネスマンが、この書に取りあげられている39個のトピックを題材に真剣にディスカッションをしているという光景を見ることができたなら、日本のミュージックビジネスの将来が明るいものだと思えるかもしれません。
ぜひ、現役のミュージックビジネスマンの方々が、この本を手に取ることを祈っています。
もちろんこれから参入しようと思われている方々もこの本をお読みになって、新規参入のチャンスがあることに勇気づけられてください。