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2017.08.08

村石雅行ドラム道場 "トップ・プロの現場"を想定した超実践的レッスンをレポート!|リズム&ドラム・マガジン2017年9月号より

企画&取材&文 by リズム&ドラム・マガジン編集部 特別協力 by 山本晃紀[LITE] 撮影 by 菊地英二

 有名アーティストによるマンツーマンのドラム教室やグループ・レッスンは、SNSの発達によって、近年より身近なものへと変わりつつある。"憧れのあの人に直接ドラムを習いたい!"という夢のような話は今、現実に叶うのだ。そこでドラム・マガジン2017年9月号では、実際にプロ・ドラマーを輩出している気鋭のドラム・スクールから、"実は個人で教えています"という意外と知られていないプライベート・レッスンまで、ドラマガ編集部、そして特別協力をいただいたLITEの山本晃紀によるマル秘潜入レポートをお届け! このWEB記事では、村石雅行ドラム道場のレポートから一部を紹介しよう。

村石雅行ドラム道場

 近年数多くのプロ・ドラマーを輩出している村石雅行ドラム道場。誌上コンテストでも上位入賞者に食い込むことが多い村石道場生は、普段どのような練習をしているのか。今回、"プロの現場"を想定した超ハードなレッスンを目の当たりにすることになった!

村石雅行Message from Muraishi...
緊張の中、プレッシャーの中でいかに良い演奏するかここでしっかりと学んでいれば、現場に出て困ることはまずない

 僕は現場の経験が一番役に立つと思っているんですけど、今は、"プロになりたい"と思っても、なかなか現場を経験することができないんです。例えば現場で譜面をパッと渡されても演奏できませんじゃ話にならない。だからその状況をこの教室で経験させてあげようという趣旨なんです。

 僕が若い頃は仕事がいっぱいあったんですよ、バブルの頃だったし。自分はその現場で鍛えられたんです。TV番組で言えば、工藤静香さんは全部生演奏だし、ミュージックステーションもスーパーJOCKEYもザ・ベストテンもザ・トップテンも全部生だったんですよ。そういう緊張の中、プレッシャーの中でいかに良い演奏するかっていうことは、今の時代ほぼないじゃないですか。だから僕はレッスン中、常にプレッシャーを与えているんです(笑)。そういう状況でできなきゃやっぱりダメなんですよ。ここでしっかりと学んでいれば、現場に出て困ることはまずないと思います。あとは僕が培ってきたテクニックを出し惜しみしてもしょうがないですし、自分の知っていることは生徒に全部教えてあげようと思っていますよ。僕が現場で経験したことを教えていきたいですね。

 とは言っても趣味だけでドラムを楽しみたいって生徒もいるので、クラス分けをどうするかは、他の講師達といつも考えています。急激に伸びた生徒は上のクラスに引き上げて、休みがちな子は下げることもあります(笑)。で、プロ・ドラマーとして仕事するようになった生徒は「もう来なくていい、あとは現場で学べ」って僕は言うんですけど、まだ来ている子もいることはいますね。

 うちは1回のレッスンが90分と長くて内容もボリューミーだし、毎回課題曲を出すから大変だと思うんですけど、「オーディションだと思って練習してこい」って言うんです。それで、ちゃんと練習してやってきているヤツはしっかりできているし、努力しているヤツは僕にはわかるんです。

 そんなふうにして生徒はライバル意識を持ったりして切磋琢磨していますけど、うちの生徒達はみんな本当に仲が良いんですよ。しょっちゅう飲みに行ったりしていて、僕も誘われたりして......友達だと思っているんですよ(笑)。

 最後に、うちの道場から最近プロ・ドラマーを輩出できているのは、ドラマガ・コンテストのおかげなんですよ。クオリティの高い課題曲に対して、試行錯誤しながら真剣に取り組むことで、"ドラマーの顔が見えるデモテープ"を作ることができるんです。RADWIMPSで活躍している森 瑞希もそうでしたが、プロデューサーや関係者にコンテスト音源を配ると、良い演奏をしている生徒に対して必ずレスポンスがありますね。

山本晃紀山本晃紀Report
"第一線で活躍するドラマーを多く輩出する教室"の理由がわかった

 レベルが高いというのは前々から噂で聞いていたんですけど、今回体験した最上級クラスのコースは完全に想像以上でした。まずみなさん、譜面を読むスピードが本当に早くて......それから生音が大きい! レッスンも多少心構えはしていたんですけど、衝撃的な内容で、"第一線で活躍するドラマーを多く輩出する教室"の理由がわかりました。そして、心に強く残ったのは、1回で完璧に演奏する、ミスは許されない......初見演奏のトレーニングも間違いは2回までで、村石さんが厳しいチェックで目を光らせているすごいプレッシャーの中で、それに勝つための生徒さん達の集中力は尋常じゃなく、現場で通用する力は本当に鍛えられると思いました。あとは村石さんの体力のすごさですよね。この日は地方の現場から帰ってきて、すぐに自宅スタジオにてレッスンがスタート、そこから夜までぶっ続けでやっているその体力、気力は心からすごいなって思いました。一番良かったのは村石さんという超一流ドラマーが目の前で叩いているところを間近で見られる、生音を聴けるっていうのは、YouTubeやネットがいくら発達しても、絶対敵わないですから。感動でした。ポップスなどの現場で活躍しているセッション・ドラマーを目指す人にはとても良いレッスンだと思いました。生徒さん同士も世代とかレベル関係なくすごく仲が良くて、お互い刺激しあって、情報交換もしたり、そういうところもすごく良いなと思いました。

(レッスンの模様や使用譜例はリズム&ドラム・マガジン2017年9月号にて!)


品種雑誌
仕様B5変形判 / 156ページ / DVD付き
発売日2017.07.25