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2017.12.04

【プライベート・スタジオ】ryo(supercell)|サウンド&レコーディング・マガジン2018年1月号より

Text by Kentaro Shinozaki, Photo by Hiroki Obara

大型商業スタジオと見まがう絶景......
最強のボカロP が築き上げたハードウェア要塞

ボカロPとして名を上げ、自身のユニット=supercellやEGOISTでの活動、さらには桐嶋ノドカ×小林武史とのコラボなど他のアーティストのプロデュース/楽曲提供を行うryo。顔写真を公開せず、謎の部分も多い彼だが、1年のほとんどを音楽制作に費やすというストイックな人物のようだ。そんなryoのスタジオに赴いた。

ミックスもマスタリングもやるので
音に対する責任はいつも感じている

 現在、ryoが専用で使っているスペースはもともと商業スタジオだったという。内装からもそれはうかがえるが、驚くべきは部屋ではなく、膨大な機材群。これらのほとんどはryoが持ち込んだものだ。

 「もともと作曲は自宅、レコーディングは外スタ、ミックスはこのスタジオ、という3つのゾーンに分けて作業していて、ミックスで必要な機材を集めていったらこうなったんです。そして、この2年くらいは曲作りもここですることになって、さらにマスタリングも自分でやることにしたので、機材がもっと増えました」

 そんなryoの機材で圧倒的な数を占めるのが、ハードウェアのアナログ・アウトボードだ。

 「自分はマイケル・ブラウアーのサウンドが好きで、彼が使っている機材と同じものが多いです。例えばMANLEY Stereo Variable-MU Limiter Compressorも、マイケル・ブラウアーと同じカスタマイズを施したものを特別に作ってもらって。ザ・フレイ(The Fray)のピアノの音がすごく好きで、"エンジニアは誰なんだろう?"って調べたのがきっかけで彼を知ったんです。「Mix With The Masters」を見たりしながら、彼の音作りを日々研究していますね。実は、ここ半年はサーバン・ゲネアの信者になっていますが(笑)。自分はミックスもマスタリングもやるので、音に対する責任がすごく重いわけです。だから、良い音を作るためにスタジオにこもって日々研究をしている。でも、それを分かってくれる人が少ないので、サンレコを通して業界の皆さんに言いたいのは、自分のリリースが遅いのは別にサボっているわけではない、ということです(笑)

(続きはサウンド&レコーディング・マガジン2018年1月号にて!)


サウンド&レコーディング・マガジン 2018年1月号

品種雑誌
仕様B5変形判 / 308ページ
発売日2017.11.25