エレクトリック・ギター・メカニズム-New Edition-

竹田 豊(著)

定価3,278円 (本体2,980円+税10%)
発売日2019.05.30
品種ムック
仕様A4変形判 / 256ページ
ISBN9784845633593

内容

真面目にギターを弾く人、直す人、作る人のためのバイブル

エレキ・ギターの構造を専門的に掘り下げた名著『エレクトリック・ギター・メカニズム』が、装いを新たに完全リニューアル。1998年に発売された既発本はギタービルダーやリペアマンを志す人たちのバイブルとして広く認知され、大ベストセラーを記録しました。このNew Editionでは、カラー・ページも大幅に増やし、さらにわかりやすく最新のエレクトリック・ギター・メカニズムを解説していきます。ギターを弾く人はもちろん、ギターを直す人、作る人も知っておきたい、エレキ・ギタリスト必携の一冊です。



【CONTENTS】

■hapter 1 エレクトリックギターの成り立ち
1.エレクトリックギターの歴史

2.エレクトリックギター主要モデル

■Chapter 2 木材について
1. 木材の基礎知識
・木材の名称について
・資源としての木材
・木材の構造
・木材の性質

2. 木材グラフ

■Chapter 3 メインテナンスの基礎
1. チューニングについて
・チューナーの歴史
・弦長補正(オクターブチューニング)
・平均律と純正律
・ヘルツとセント

2. 弦交換の手順

3. ネジ類について
・インチとメトリック
・木ネジについて
・木ネジとネジ穴
・ネジ穴の補修/穴埋め
・折れネジのトラブル
・大きな穴埋め

■Chapter 4 ネック
1.ネック材と指板材
・ネック材
・指板材

2.ヘッド部
・ヘッドの構造と形状
・マシンヘッドのあれこれ
・マシンヘッド機種別解説
・ストリングリテイナー

3.ナット&グリップ部
・ナットの材質
・ローラーナット
・ロックナット
・ナットの取り付け方法 
・ネック幅
・グリップ形状 
・指板アール
・フレット
・スケール

4.トラスロッド
・ベントロッド
・その他のトラスロッド
・2ウェイトラスロッド
・トラスロッドの調整方法
・トラスロッドのトラブル

5.ネックのトラブルと修理
・ネックの反り
・ネックのチェック方法
・ナットのメインテナンス
・ナット交換
・指板のメインテナンス 
・フレット関連のメインテナンス
・フレットのすり合わせ(ファイリング)
・フレット交換
・フレット浮き
・ネックやせ
・PLEK(プレック)
・ヘッド折れの修理

■Chapte5 ボディ
1.ジョイント部
・セットネックとスルーネック
・ディタッチャブルネック(ボルトオン)
・ジョイント部のメインテナンス

2.ボディの構造
・フルアコ
・ソリッドボディ
・セミアコースティック 
・セミソリッドボディ
・新素材ボディ

3.塗装
・塗装の種類
・塗装の手順
・研磨による仕上げ
・ボディの塗色
・リフィニッシュ

4.ピックアップアッセンブリーとキャビティ
・ピックアップや電気系パーツの取り付け
・キャビティ加工

5.ブリッジ
・ブリッジのあれこれ
・ブリッジの取り付け方法
・ブリッジのメインテナンス 
・ブリッジの調整

6.ストラップピン

7.ピックガード

■Chapter 6 ギター弦について
・エレクトリックギター弦の歴史
・いろいろなギター弦
・コーティング弦
・ゲージ
・ボールエンド
・張力とテンション

■Chapter 7 エレクトリック
1.電気の基礎知識
・電圧/電流/電力
・直流と交流
・ホット/コールド/アース
・合成抵抗、合成容量の計算

2.ピックアップ
・マグネティックピックアップ
・シングルコイルピックアップ
・ハムバッキングピックアップ
・リプレイスメントピックアップ
・マグネットとワイヤー
・コイルの含浸
・ローインピーダンスピックアップ
・アルミトーン
・ピエゾピックアップ
・エレクトリック

3.ピックアップの製造工程
・シングルコイルピックアップ
・ハムバッキングピックアップ

4.電気系パーツ
・ポット
・スイッチ
・ジャック
・キャパシター
・内蔵型プリアンプ
・その他の電気系パーツ

5.電気系のメインテナンス
・トラブルシューティング
・ハンダ付けのポイント
・ノイズ対策 
・ピックアップの修理
・ポットの修理 
・ジャック/スイッチの修理
・プリアンプの修理
・ホローボディの電気系の修理

■Chapter 8 サーキットまわりの改造
1.ピックアップ交換

2.配線の改造
・バランサーポットの改造
・ポットの改造
・プリアンプを内蔵する
・オリジナルサーキットの作り方

3.ピックアップレイアウト別サーキット改造例

4.主要モデルの配線図

■Chapter 9
メーカー工場におけるギターの製作

編集担当より一言

楽器屋さんに行くと、レジ裏の資料棚などに必ずと言っていいほど置いてある『エレクトリック・ギター・メカニズム完全版』。店員さんに話を聞いてみると、「自分もあの本でギターの知識を勉強しました」という声がとても多く、同時に、自らギターをリペアする人、さらにはギター製作を志す未来のクラフツマンの教科書としても広く親しまれてきました。しかし、本が発売されたのはもう20年も前のこと。現在からすると古くなってしまった情報もあったので、ここらで一発改訂版を作ってみよう! と思い立ったのが2018年4月頃。せっかくだからカラーページも大幅に増やして、最新の情報も入れ込みたいという熱意を持って取りかかったのはいいものの、いざ改訂しようとすると、以前に使用した写真はモノクロなので流用できず、結局全面リニューアルすることになりました。
結局なんだかんだ完成までに約1年かかり、お陰様で先頃のゴールデンウィークも休めませんでしたが、その甲斐あって最新のエレクトリック・ギター事情を伝える満足度の高い一冊になったと自負しております。この本が今後20年にわたってギター好きの皆さんにご愛読いただけるものになれば、幸いです。
(第2メディア・コンテンツ事業部/坂口 和樹)