DISC 2
11Cry Baby Cry
クライ・ベイビー・クライ
1968年7月16日、18日、9月16日、アビイ・ロード第2スタジオで録音
曲の終わりに謎の新曲、「Can You Take Me Back」
ハンター・デイヴィスの『ザ・ビートルズ』に「クライ・ベイビー・クライ」が出来上がるときのことを語ったジョンの言葉がある。「ある広告“Cry baby cry make your mother buy(泣きなさい、赤ちゃん、泣きなさい。お母さんに買ってもらうのよ)” っていうのにヒントを得たんだ。本当に必要となったら、いつだってこのメロディはよみがえってくるだろう」とジョン。
そして、このアイデアは事実、インドでよみがえった。そこにマザー・グースの「6ペンスの歌を歌おう(Sing A Song Of Sixpence)」のイメージがプラスされ童謡風の不思議な曲が出来上がった。“Mother Goose” とは、英米を中心に親しまれている伝承童謡の総称である。もちろん、歌詞の中には「The King of Marigold」や「The duchess of Kircaldy」などジョンの創作のキャラクターも登場する。
この曲が終わるとポールの即興で作った曲が収録されている。「Can You Take Me Back」と呼ばれている曲だ。1968 年9 月16 日、「アイ・ウィル」のレコーディング中に無題で著作権登録もされていない曲が即興で録音された。「♪ Can you take me back where I came from can you take me back」と歌われている。録音テープから2分21秒分が抜き出され、その中の後半の28秒分がさらに抜き出されて「クライ・ベイビー・クライ」と「レボリューション9」の間に挿入された。
<使用楽器>
ジョン:ギブソンJ-160E、ピアノ、ハモンド・オルガン
ポール:リッケンバッカー4001S、マーティンD-28
ジョージ:フェンダー・ストラトキャスター
リンゴ:ドラムス、タンバリン
ジョージ・マーティン:ハーモニウム