MAGAZINES
内容
表紙:ナイン・インチ・ネイルズ、膨大な数のモジュラー・シンセで作り上げた最新アルバムの秘密
■表紙/巻頭アーティスト
ナイン・インチ・ネイルズ
トレント・レズナー、
苦境を乗り越え完成させた新作
そして音楽とテクノロジーについて語る
1989年の『プリティ・ヘイト・マシーン』でシーンに現れ、インダストリアル・ロック界の革命児となったトレント・レズナー=ナイン・インチ・ ネイルズ。商業的な成功を収めた2nd『ザ・ダウンワード・スパイラル』、そして2枚組の大作となった3rd『ザ・フラジャイル』を経て、約6年ぶりに完 成させた新作『ウィズ・ティース』は、彼の精神面の変化を表したような会心の作品となった。無機質なビートと激高するボーカル・スタイルは従来通りだが、 ディストーションの渦の果てに待つのは破壊による無ではなく、恍惚的な美しい情景。ポップな要素もふんだんにちりばめられ、今年4月にリリースされるや否 やアメリカ本国のビルボード・チャートおよび日本の洋楽チャートで1位に輝いたのも記憶に新しいところだ。それから約3カ月が過ぎ、『ウィズ・ティース』 のサラウンド・バージョンの発売、そして「SUMMER SONIC 05」への出演と、彼の周辺がまた慌ただしくなってきた。そんな絶妙のタイミングで、本誌ではトレント本人へのロング・インタビューに成功。『ウィズ・ ティース』の全貌、そして彼の考える音楽制作の方法論について存分に語ってもらうことにしよう。
■特集
プロが欲しがる次世代スタジオ・モニター
~ニアフィールド・パワード12機種を徹底チェック
ミックス・ダウン時のエンジニアは、常人ではおよそ想像もつかないほどの情報量をスピーカーから聴き取っている。そんな彼らが判断のよりどころと するのは、当然モニター・スピーカー。中でも使用頻度の高いニアフィールド・モニターの性能は、ミックス・ダウンの効率はもちろん、その仕上がりまで左右 するものだ。ニアフィールドの指定席“コンソール上”をキープすべく、各メーカーからさまざまなモデルが次々とリリースされる昨今、本当に信頼に足るモニ ターは一体どれなのか? この特集では、ニアフィールド・モニターの中でも人気のパワード・モデルを集め、エンジニア3氏による試聴会をレコーディング・ スタジオにて実施。普段の仕事と同じ環境で、実際に使えるものなのかをプロの厳しい耳でジャッジしてもらった。彼らの期待に応えるモニターはどれだ!?
■特別企画
マイキング図鑑
~管弦楽器、民族楽器、和楽器編~
トラックに管楽器、弦楽器、民族楽器などのサウンドを加えたいときあなたな らどうしますか? シンセやサンプリングCDなどを使うのも手ですが、実際に生楽器を空気感込みでレコーディングすれば、生特有の“味”のあるサウンドを 付加できるという大きなアドバンテージがあります。しかし、いざレコーディング!となったときに苦労するのがマイキング。ボーカルやギター、ピアノ、ベー ス、ドラムなどのマイキングならまだしもサックスやバイオリン、タブラなんてチンプンカンプン……となってしまうのではないでしょうか。そんなときはこの 図鑑を参考にしてください。絵の通りにマイキングすればあっという間に準備は完了。後はレコーダーの録音スイッチを押すだけでOKです。
■ビョーク×マシュー・バーニー『拘束のドローイング9』
マシュー・バーニー--コンテンポラリー・アート界きっての気鋭であり、2人で寄り添う上掲の写真からも連想できる通りビョークの夫である。先ご ろリリースされたビョークの最新作は、彼が手掛けた映像作品『拘束のドローイング9』のサウンドトラックだ。ほぼ人声のみで形成された『メダラ』で新境地 を切り開いたビョークが、今作で取り入れたのは“和”の世界観。もちろん映像やストーリーへの呼応という側面も大きいが、ハープやチェレスタ、電子音と いった従来の作品からの延長線上にあるサウンド、そしてビョークの歌声に“笙”や“能”といった古くからの日本の音魂が感応し合い、澄んだ空気感を持った 音楽作品に仕上がっている。シアターでの公開を前提とし、ビョーク作品としては初めて5.1ch環境を前提に制作された本作はどのように生まれたのか。 ビョークへのインタビューに加え、P39からは『拘束のドローイング9』のビジュアル・イメージと金沢21世紀美術館で開催されているマシュー・バーニー の作品展についての概略を併せて紹介していこう。
■ライブ・レポート
坂本龍一
2004年末に自身のピアノに焦点を当てた『/04』を発表。今年に入っても『星になった少年』のオリジナル・サウンドトラックをリリースするな ど、活動が活発化しつつある坂本龍一。『/04』の続編となる『/05』のリリースを間近に控えた7月、“D&L”以来10年ぶりとなるバンド・ ツアーが、24日(日)のZEPP TOKYOを皮切りに全国4カ所で敢行された。クリスチャン・フェネス(g、prog)、スティーヴ・ジャンセン(ds、perc、prog)、スクー リ・スヴェリソン(b)といった海外のミュージシャンに加え、小山田圭吾(g、CD turntable、prog)も急きょフル参加するなど才気あふれるメンバーがそろった今ツアー。映像担当として portable[k]ommunityの堀切潤が起用されているのも大きなトピックだろう。今回本誌では、リハーサル時に坂本をはじめツアー・メンバー 全員の談話を取ることに成功。コンサートのシステム構築と当日のオペレートを担当したオフィス・インテンツィオの毛利泰士氏、PAエンジニアとしてニュー ヨークから来日したクラウディア・エンゲルハート氏らの談話を交えつつ、音楽性と先進性が高い次元でブレンドされたコンサートの全容に迫りたい。
■インタビュー
高橋悠治
リトル・クリーチャーズ
ザ・ラメルズィー
エミリー・シモン
GARI
ドゥイージル・ザッパ
中塚武
■レポート
Classic Tracks:マイケル・ジャクソン「ブラック・オア・ホワイト」
スタジオ・レポート:Char's new studio
スペシャル・レポート:インスタレーティブ・コンサート“path”
製品開発ストーリー:ADAM
ライブ・スペース訪問:LIVE labo YOYOGI
■新製品レビュー
TASCAM DM-3200
YAMAHA AW1600
WAVES Maxx BCL
NEUMANN BCM705
SENNHEISER EW G2 100Series
FOSTEX MC10ST
GENELEC 8020A
ABLETON Live 5
CELEMONY SOFTWARE Melodyne Uno
FOCUSRITE Saffire
JAZZMUTANT Lemur
プラグイン・レビュー soft machine
M-AUDIO Izotope Spectron
M-AUDIO Izotope Trash
T.C. ELECTRONIC DVR2 For Powercore
T.C. ELECTRONIC Nonlin2 For Powercore
WAVE ARTS Panorama
■連載セミナー/コラム
明解!目で見るサラウンド講座 加納洋一郎
0から始めるレコーディング! CUBE JUICE
目指せ!PAキング 佐藤恭一
良い音を作るためのデジタル・オーディオ基礎知識 山口雅彦
素晴らしき電源の世界 三好敏彦
月刊 宅&録マガジン 佐藤洋介
CM音楽の作り方 瀬川英史
オフィス・インテンツィオ・ヒストリー~音楽制作を陰でささえるクリエイター集団 土屋真信
A LOG-BOOK 半野喜弘
プラグイン・エフェクト使いこなし5つの心得 nagie
Oscillation For Neighborhood Psycho 澤井妙治
She Came in through the "MICROSOFT Windows" 戸田誠司
魁Reaktor道場 NUMB
Eureport 後藤英
祐天寺浩美のお部屋一刀両断
Vintage Gear Gallery:NEUMANN M49