MAGAZINES
内容
マイケル、あなたの音楽について語らせてくれ
■巻頭特集
追悼 マイケル・ジャクソン
“キング・オブ・ポップ”のレコーディング・ヒストリーと
エンジニア/プロデューサー/ミュージシャンが語るその音楽の魅力
去る6月25日、“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンが急逝した。既に多くのメディアが追悼特集を組んでいるが、残念なことにそのほとんどがスキャンダラスな面にフォーカスしたものとなっている。正直、そんなゴシップに付き合うのはもううんざりだ。マイケルは類い希なる音楽の才能を持っていたのだから、それをきちんと評価し、後世に正しく伝えるべきではないだろうか? そこで今回の巻頭企画では、彼の音楽の魅力を改めて検証するため、過去に本誌がクインシー・ジョーンズ、ブルース・スウェディンといったマイケルの音楽に深くかかわった人物に行ったインタビューを再構成してお届けするとともに、内沼映二、D.O.I. WATUSI、冨田恵一、松本晃彦、坂本龍一という日本を代表するエンジニア/プロデューサー/ミュージシャンの方々に、私的!音楽的!!マイケル論を語ってもらうことにした。現代の音楽シーンにおいても通奏低音のように流れるマイケルの遺産を正しく認め、それにきちんとした感謝の念を表すことで、偉大なアーティストの死を悼みたいと思う。
■特集
最新コントローラーでソフトを使い倒せ!
DAWを使用する際の操作効率を上げたい、コンソールを操るようにDAWを操作してミックスを行いたい、というユーザーの要請によって登場したフィジカル・コントローラー。これまでは、“どんなDAWにも対応する!”ことをウリに数多くの製品がリリースされてきましたが、実際に使用するとなると、 MIDIマッピングの煩雑さが障壁となり、鍵盤以外は“やはりキーボード&マウスでいいや”という感じになってしまうユーザーが少なくなかったのではないでしょうか? そうした状況を考慮してか、最近の製品は“汎用”をうたうよりも、ある特定のDAWと親和性が高いことを売りにした製品が目立ち始めています。そこで今回は、こうした最新のフィジカル・コントローラーを10機種ピックアップ。DAWソフト画面と対応したレビューで、その機能を分かりやすく紹介していきます。登場する製品は、タッチ・スクリーンを備えたものからマッピングに独特の機能を備えたものまで、バリエーションもさまざま。面倒な設定を行うことなくソフトを120%使い倒せるこれらの製品を、音楽制作に導入してみてはいかがですか?
≪レビュー機種≫
◎AKAI PROFESSIONAL APC40
◎ALLEN&HEATH Xone:1D
◎CAKEWALK VS-700C
◎EUPHONIX MC Control
◎EUPHONIX MC Mix
◎KORG Nano Key
◎KORG Nano Pad
◎KORG Nano Kontrol
◎M-AUDIO Axiom Pro 49
◎NOVATION Zero SL MKII
◎STEINBERG CC121
◎VESTAX VCM-600
■特別企画
音にまつわる噂を検証! サンレコ実験くん
いつの時代も、音楽制作の現場には真偽のはっきりしないウワサが絶えない。長い間僕らは、誰が言い出したのかも分からないこの風評のせいで、夜も眠ることができず、音楽へも没頭することもできず、つらい日々とただただ送るしかなかった。しかし、このグレーゾーンへ深く切り込む新たなヒーロー=実験くんが参上! 本企画では、以下の7つの謎を実験を通して解明していく。あのウワサは本当だったのか? ぜひその目で確かめてほしい。
(1)「マイクもエイジングで音が変わるのか?」の巻
“スピーカーはエイジングが必要だ”とよく言われているけど、マイクはエイジングしなくて良いのかな? 鎌田岳彦先生に、エイジングのなんたるかを教えてもらおう!
(2)「MPCのシーケンスは本当に揺れているのか?」の巻
“MPCには独特のグルーブがある”……ビート・メイカーならずとも誰もが耳にしたことのあるこのウワサの真相を、TSUTCHIE先生と実験くんが突き止める!
(3)「電源ケーブルによって音は変化するのか?」の巻
音楽制作で電源ケーブルが注目を浴びるようになった昨今、果たして本当に音が変わるのか? 辻元宏先生&宇都祐彦先生と一緒に、かなりディープな実験をしてみたぞ!
(4)「アナログ・シンセの音は本当に“太い”のか?」の巻
アナログ・シンセというと、シンベやリードなど“太い”というイメージを持つ方も多いハズ。でも本当に太いの? 高山博先生による、“アナログライクなシンセ音の作り方”も紹介!
(5)「人間の可聴範囲は本当に20Hz~20kHzなのか?」の巻
“人間の耳は20Hz~20kHzまでの音しか聴こえない”というが、果たして本当なのか!? 大橋力先生との実験を通して見えてきたのは、可聴範囲より上の高周波がもたらす驚きの効果だった。
(6)「ガンマイクでどれだけ遠くの音が録れる?」の巻
ドラマや映画の収録現場で見かけるガンマイクの録音距離を測る実験。AO先生が用意したパラボラ集音器が、驚異の底力を見せる!
(7)「タバコの煙はやっぱり機材に悪いのか?」の巻
タバコは体だけではなく、機材にも悪いというウワサを耳にした実験くん。少し胸が痛いが、愛用のアウトボードを喫煙所に置いて実験開始!
■Cross Talk Vol.21 Cross Talk 権藤知彦 × 高野寛
カナル型イアフォンの実用性を問う
1970年代の後半、SONY Walkmanの発売によって幕を開けた“音楽をヘッドフォンで聴く時代”は、APPLE iPodの大ヒットや携帯電話の進化を経て、もはやヘッドフォンは音楽を聴くツールの主役の座を占めていると言ってもいいだろう。性能や形状も目覚ましい進化遂げ、昨今ではカナル(耳栓)型イアフォンという、耳の穴に深く差し込むタイプのものが人気を集め、その優れた遮音性能からリスニング用としてだけでなく、ミュージシャンがライブでのモニタリング用として使用するケースも多い。そこで今回のCross Talkでは、レコーディングとライブ両方において引っ張りだこのミュージシャン、権藤知彦と高野寛の2人がそれぞれのiPodで9種類のカナル型イアフォンを試聴。その実力のほどを語ってもらった。
≪登場する製品≫
◎AKG IP2
◎AUDIO-TECHNICA ATH-CK10
◎ETYMOTIC RESEARCH ER-4P
◎M-AUDIO IE-40
◎MICROSONIC MUSIC Epic Universal-X
◎MONSTER MH Beats IE
◎RSS RH-PM5
◎SENNHEISER CX6 Travel
◎SHURE SE530
■ミックス解剖学
プッシーキャット・ドールズ「ジャイ・ホー(ユー・アー・マイ・デスティニー)」
byピーター・モクラン
海外のトップ・エンジニアに自身の手掛けたヒット曲のミックス手法を直接解説していただく本連載。今年リリースされ話題となったプッシーキャット・ドールズの「ジャイ・ホー!(ユー・アー・マイ・デスティニー)」を手がけたピーター・モクランが今回の主人公だ。原曲は、国際的に成功を収めたインド映画「スラムドッグ・ミリオネア」のサウンドトラックからのシングル・カットであり、インドの著名なシンガー、ARラーマンの手による「ジャイ・ホー!」。その特徴的なインド音楽の旋律を生かし、この曲を欧米にさらなる印象付けをしたリミックス的な英語版リメイクは、偉大なるプロデューサーである、ロン・フェアーの手によるもの。その片腕であるモクランに、アナログ・テープやアウトボードにこだわりつつもPro Toolsやプラグインを駆使する、独特のミックス哲学を聞いたういう“マジック”を使うのか、お届けする。
■コンサート見聞録
◎木村カエラ@赤レンガパーク特設ステージ
◎福山雅治@さいたまスーパーアリーナ
◎DREAMS COME TRUE@国立代々木競技場第一体育館
■US Beat Makers Lab.
サーラー・クリエイティヴ・パートナーズ
■Mr. Bonzai's Talking
アル・ヤンコビック
■people
◎中田ヤスタカ(capsule)
◎久保田麻琴
◎モービー
◎シミアン・モバイル・ディスコ
■report
◎ミックス・ダウン・コンテスト結果発表!
◎recommuniがクラムボンの新曲を高音質配信!
◎ライブ・スペース訪問:渋谷Home
■new products
◎PRESONUS Studio Live 16.4.2
◎ZOOM R16
◎TASCAM M-164UF
◎MACKIE. 402-VLZ3/802-VLZ3
◎ADAM S3X-H
◎JBL PROFESSIONAL Control 2P
◎METRIC HALO ULN-8
◎FOCUSRITE Saffire Pro 24
◎SENNHEISER HD 800
◎ALESIS MasterControl
■LIBRARY
◎LOOP MASTERS ALTERNATIVE HOUSE TIM HEALEY&MARC ADAMO
◎BIG FISH BOLLYHOOD BEATS
■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 4
◎ABLETON Live 8
◎DIGIDESIGN Pro Tools|HD8
◎CAKEWALK Sonar 8
■beginner
◎DAWなら誰でも作曲できちゃいます。/横川理彦
◎シンセで作るオレ流サウンド/H2
◎Q&A
■seminars
◎素晴らしき電源の世界/三好敏彦
◎CM音楽の作り方/瀬川英史
■column
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ/戸田誠司
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~木村健太郎のAVALON DESIGN AD2055
■standards
◎Information
■sound&recording review
◎NEW DISC
◎ENGINEERS' RECOMMEND
◎RE-ISSUE
◎VIDEO
◎BOOKS
◎NEWS
◎CONCERT SCHEDULE