MAGAZINES
内容
ダニエル・ラノワ~世界屈指のプロデューサーが初来日! 自身の音楽/制作ツール/プロデュース哲学を語り尽くす
■巻頭インタビュー
ダニエル・ラノワ
世界屈指のプロデューサーが初来日!
自身の音楽/制作ツール/プロデュース哲学を語り尽くす
U2の『ヨシュア・トゥリー』、ピーター・ガブリエルの『SO』、ボブ・ディランの『オー・マーシー』、ニール・ヤングの『ル・ノイズ』といった一流アーティストたちの名盤において、プロデューサーとして非凡な腕前を発揮してきたダニエル・ラノワ。さらに自身もシンガー・ソングライターとしてソロ・アルバムを発表し、さらに昨年はドラマーのブライアン・ブレイドらと結成したバンド=ブラック・ダブ名義でも作品をリリース。豊潤なサウンドを作り出す手腕と、アーティストたちを引き付ける人間性を併せ持ち、ここ日本の音楽業界でもラノワ・ファンを自称する人間は数知れない。そんなラノワが、先のブライアン・ブレイドとジム・ウィルソンというサポート・メンバーを引き連れ、ソロ名義のライブを行うために初来日を果たした。ライブ会場はビルボードライブ東京で、1月16日と18日の1日2公演/計4公演。もちろんこのチャンスを逃すまいと、編集部はラノワへのインタビューを敢行。話は今回のライブ・セッティングに始まり、彼がトロントに所有するスタジオの様子やフェイバリット機材、そして彼のプロデュース哲学にまで及んだ。
≪CONTENTS≫
◎ラノワへのロング・インタビュー
◎写真で見るライブ機材セッティング
◎ラノワの足跡をたどる by 荒田光一
■特集(1)
過去の資産と未来の可能性をつなぐ
Pro Tools 10&HDXの全貌
レコーディング・スタジオのスタンダードDAWソフトとして確固たる地位を築いているAVID Pro Tools。前バージョンのPro Tools 9よりCore Audio/ASIOに対応し、他社製オーディオI/Oでも使えるようになり拡張性を広げた同ソフトが、わずか1年弱で最新バージョンのPro Tools 10を発表した。OSの64ビット化に対応すべく開発した新型プラグイン・フォーマット“AAX”、Pro Tools|HDの新たなプラット・フォームとなるHDXカードの登場など、過去と未来をつなぐためのアップデートというのが今回のバージョン・アップの真相なのかもしれない。では一体、Pro Tools 10はどう変わったのか? 本特集では新機能のポイント解説に加えて、次世代のPro Tools|HDであるPro Tools|HDXのパフォーマンスをプロフェッショナルの視点で分析したレビューを主軸に、Pro Tools 10&HDXの全貌に迫っていきたい。
■特集(2)
MPCに続くビート・メイク・マシンの新定番を探せ!
Spark/Maschine/Tempest/Octatrack
そして本家MPCの進化型もNAMMで発表!
ビート・メイクと言えば、長らくAKAI PROFESSIONALのシーケンサー付サンプラーMPCシリーズが、“定番”として君臨してきた。しかし昨今はステップ・シーケンサーやリズム・パッドなどビート・メイクに必要な機能を絞り込んだハードウェア・コントローラー+ソフトという新しいパッケージがリリースされ、注目を集めている。またDAVE SMITH INSTRUMENTSやELEKTRONなど高品位なハードウェアを手掛けてきたメーカーが意欲的な新製品を発表しているのも見逃せない。果たして、これらの最新マシンはどのようなビートを打ち出すのか? 4モデルを第一線で活躍するクリエイターKoyasu、XLII、SUI、Tobyの4氏にそれぞれ使い倒してもらい、その実力を検証。Webでは各マシンのみを使って作られたビートを試聴できるので、目と耳で最新マシンの魅力を感じ取っていただきたい。巻末ではThe 2012 NAMM Showで発表された本家MPCの進化バージョンMPC Renaissanceなど3機種も速報で紹介!
≪登場機種≫
ARTURIA Spark
NATIVE INSTRUMENTS Maschine
DAVE SMITH INSTRUMENTS Tempest
ELEKTRON Octatrack
■Cross Talk 木村健太郎 × 渡部高士
ROLAND R-Mixが可視化した“音のカタチ”
昨年末の発表以来、おおいに話題となっているオーディオ解析ソフト=ROLAND R-Mix。読み込んだ2ミックスをまるでサーモグラフィのようにビジュアル化し、そこから任意のパートを消したり、その部分のみを残したりできるというこのソフトは、“新しいサンプリングができそう”“ミックスやマスタリングで新たなやり方が”……と、トラック・メイカーやエンジニアなど、プロ・クリエイターからも熱い視線が注がれている。そこで今回は、マスタリング・エンジニアの木村健太郎、エンジニア/ミュージシャンの渡部高士の2人にオファー。R-Mixと、iPad用アプリ版のR-Mix Tabを試していただき、その真価を探っていった。エンジニア/ミュージシャンという両方の視点を併せ持つ2人は、このソフトをどう使うのか?
≪登場機種≫
◎ROLAND R-Mix
◎ROLAND R-Mix Tab
■プロデュースの技法
フローレンス・アンド・ザ・マシーン
by ポール・エプワース
2011年にアデルやフォスター・ザ・ピープルなどを大ブレイクに導いたポール・エプワース。高いソング・ライティング力と都会的なサウンド・メイクのセンスで、現在最も注目を浴びるプロデューサーの1人だ。そんなエプワースが手掛けた最近の代表作として、フローレンス・アンド・ザ・マシーンの2ndアルバム『セレモニアルズ』が挙げられる。彼らは1stアルバム『ラングス』(2009年)でブリッド・アワードの最優秀アルバム賞を獲得するなど、デビュー早々に世界中から脚光を浴びたイギリスのポップス・バンドだ。ボーカリストのフローレンス・ウェルチによる力強い歌声とモダンな音作りは、例えばビヨンセに“彼らから影響を受けた”と言わせるほどに高い音楽性をたたえている。もちろん、今作でも先端的なポップ・サウンドを提示。残響感たっぷりの音像は80's的でありながらも、あくまで現代のサウンドとして響き、ダンス・ミュージックやアフリカンをごった煮にしたビートはサイケデリックな陶酔感を備えている。本稿では、エプワースに聞いた『セレモニアルズ』の制作ストーリーをお届けしよう。
■ミックス解剖学
ファイスト
「ハウ・カム・ユー・ネヴァー・ゴー・ゼア」by ルノード・ルタング
海外のトップ・エンジニアに自身の手掛けたヒット曲のミックスの手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのは、フランスのファーバー・スタジオを拠点に活動するルノード・ルタング。1980年代からスタジオ・ワークの経験を積んできた彼は、ベックやジェイミー・リデルなど、ポップでありながら一筋縄ではいかないアーティストを手掛けてきたエンジニアだ。そんなルタングの代表的な仕事の1つとしてカナダ出身の女性SSW、ファイストの諸作が挙げられる。そこで、彼女が昨年末にリリースしたニュー・アルバム『メタルズ』の音作りについて、ルタングをインタビュー。本作はほぼ全編が生楽器のみで構成されているが、その音像が古びたものに聴こえず、むしろ現代的に響いてくるのはなぜだろう? ルタングのサウンド・マジックに迫っていきたい。
■Classic Tracks
シニード・オコナー「愛の哀しみ」
1990年に世界的な大ヒットとなった女性アイルランド人シンガー=シニード・オコナーの「愛の哀しみ」。この曲は失恋の痛手を歌詞でつづった曲であるが、実は彼女が作ったものではない……今回は、「愛の哀しみ」のプロデュース/エンジニアリングを担当したクリス・バーケットと、同曲のバッキング・トラックのレコーディングに大きな貢献を果たした屋敷豪太にインタビューを敢行。15カ国でチャート・ナンバーワンという大ヒットを記録した「愛の哀しみ」にまつわるエピソードから知られざる事実に迫る。
■Beat Makers Laboratory
ダニー・クリヴィット
■people
◎中田ヤスタカ(capsule)
◎オヴァル
◎渋谷慶一郎
◎ケンイシイ
◎CONFLICT
◎ボンベイ・バイシクル・クラブ
◎cali≠gari
■report
◎ミックス・コンテスト一次審査発表
◎フェア・レポート: The 2012 NAMM Show
◎コンサート見聞録:遊佐未森@ラフォーレミュージアム六本木
◎ライブ・スペース・レポート:code kurkku
■new products
◎IZOTOPE Ozone5
◎PRISM MEDIA PRODUCTS Sadie 6 Mastering
◎ROLAND VR-3
◎CELEMONY Melodyne Editor 2
◎MAGIX Samplitude Pro X Suite
◎M-AUDIO Fast Track C400
◎MOTU 4Pre
◎RCF Ayra Six
◎KS DIGITAL C5-Coax
◎RODE Classic II Collectors Edition
◎SHURE SRH1840
◎M-AUDIO Keystation Mini 32
◎SONIC CHARGE Microtonic
◎MOOG MF-108M Cluster Flux
■LIBRARY
◎BIG FISH AUDIO OFF THE HOOK:WEST COAST 2
◎FREAKY LOOPS COMPLEXTRO
■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 6
◎ABLETON Live 8
◎AVID Pro Tools 9
◎CAKEWALK Sonar X1
■seminars
◎ ヒップホップ ビート・メイク道場~ヒット・メイカー編/SUI
◎ 新連載・カンガルー・ポーの『ミックス1年生』/中村公輔
◎Q&A
■column
◎Independent Cities
◎牛尾憲輔のうちこみ!!学園
◎THE CHOICE IS YOURS/原雅明
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ/戸田誠司
◎素晴らしきビンテージの世界/三好敏彦
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~JUN (80KIDZ)のKORG Mono/Poly
■sound&recording review
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