MAGAZINES

サウンド&レコーディング・マガジン 2012年4月号

定価1,153円 (本体1,048円+税10%)
発売日2012.03.15
品種雑誌
仕様A4変形判 / 248ページ / CD、DVD-ROM付き

この商品は現在、在庫切れとなっております。

内容

「ONE PIECE展」開催記念特別表紙! 中田ヤスタカ(capsule)×尾田栄一郎(『ONE PIECE』作者)~音楽/漫画のジャンルを超えた「モノ作り」対談

■巻頭インタビュー
中田ヤスタカ
中田ヤスタカ+こしじまとしこによるユニット、capsuleが新作『STEREO WORXXX』をリリースした。Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースを通して、中田ヤスタカの非凡なメロディ・メイカーぶりは世に知られるところだが、近年のcapsuleではサウンドそのものを重視した作品でマニアックな音楽ファンの耳も満足させている。特に今回はその方向を押し進め、まさに“音響オリエンテッド”と形容してもいいほどの作品。4つ打ちのダンス・ミュージックというスタイルを採りながらも、音の細部に耳を傾ければ実にストイックな仕事ぶりがうかがえるはずだ。スピーカーを携えたアーティスト写真にも何らかの意図が込められているとのことで、早速この『STEREO WORXXX』に秘めた中田の考えを聞き出してみよう。さらに今回は、『ONE PIECE』で有名な漫画家=尾田栄一郎氏と中田の特別対談も収録。中田ヤスタカというクリエイターの本質を多角的に探っていく。

■DVD-ROM連動特集
乗り換え組必見のニューDAW
Studio One体験ツアー
クリエイター/エンジニアの手足となって音楽作りをアシストする最重要ツール、DAWソフト。既に各社から多くのDAWソフトがリリースされている中、ここに来て新たにドイツから登場したPRESONUS Studio Oneが注目を浴びている。老舗ソフトSTEINBERG Cubaseの元開発者が手掛けていることでも知られるこのStudio One、シングル・ウィンドウを採用した優れたユーザー・インターフェースをはじめ、打ち込み/録音/ミックス/マスタリングといった全工程に対応する広いキャパシティ、そして最上位モデルは64ビット浮動小数点のオーディオ・エンジンによる高品位なサウンドを実現。Mac/Windowsに両対応し、音楽にかかわるあらゆるユーザーに新たな可能性を提示してくれるソフトだ。そこで本号では、読者の方々にStudio Oneを実体験してもらうべく、付録DVD-ROMにデモ版を収録。誌面の各ステップに対応したソング・ファイルも用意することで、そのサウンドや使い心地を体感しながら読み進められる作りになっている。さらにStudio Oneの64ビット・オーディオ・エンジンで録音/制作されたマルチトラック・データも収録しているので、現在使用のDAWでもその実力を確かめることが可能。それでは、Studio One体験ツアーのスタートだ。

■CD連動特集
メトロポリスのエンジニアによるマスタリング競演
ヨーロッパ随一のスタジオ・コンプレックスとして1989年にロンドン西部のチズウィックに設立されたメトロポリス。1993年にマスタリング・セクションを設立して以降は世界中にクライアントを増やし、今やニューヨークのスターリングと並び称される名スタジオだ。歴史的建造物に指定されたというレトロな外観の元火力発電所“The Power House”の広大なスペース内にはさまざまな設備が備えられており、レコーディング/ミキシング/マスタリングはもちろん、近年はDVDオーサリングからパッケージ・デザイン、APPLE iPhoneアプリの開発やイベントの開催まで、おおよそ音楽に関するすべての事柄がメトロポリス内で完結する。今回の企画では、日本のバンドATOM ON SPHEREより特別に提供いただいた未発表音源をメトロポリスのチーフ・エンジニア=サム・ウィート氏がミックス・ダウンした後、10名のマスタリング・エンジニアがそれぞれの感性とセンスを生かしてマスタリング! 特集本編では厳選された機材がそろう5つのマスタリング・ルームの紹介とともに、世界レベルのエンジニアたちのマスタリング・テクニックをロンドンで現地取材。音源は付録のオーディオCDに収録されているので、目と耳で各エンジニアの個性/技術の高さを存分に感じていただきたい。

≪参加エンジニア≫
トニー・カズンズ/イアン・クーパー/スチュワート・ホークス/マイルズ・ショーウェル/ティム・ヤング/マーゼン・ミュラド/アンディ“ヒッピー”ボールドウィン/フィル・ジョアニーデス/ジョン・デイヴィス/ジョヴァンニ・スカトーラ

■特別企画
ライブ・ハウスでのUSTREAM中継テクニック
最新AVミキサーROLAND VR-3を使ったマルチカメラ配信
ミュージシャンにとってのプロモーション・ツールや映像表現として欠かせない存在となりつつあるUSTREAMを始めとしたストリーミング・サービス。ウェブ・カメラとパソコンがあれば誰でも配信できる手軽さは魅力的だが、例えばライブ中継などをするのであれば、もっと音と映像のクオリティにこだわりたいと思う人も多いはず。そこで本企画では映像ディレクターの川村ケンスケ氏を迎え、ROLANDのAVミキサーVR-3を用いたマルチカメラでのライブ中継に必要なテクニックを紹介していきたい。第1章ではUSTREAMの基本とライブ中継の使用機材について、第2章では本誌が主催したトーク&ライブ中継のレポートからそのノウハウを学んでいく。これを機にワンランク上のストリーミング・テクニックをマスターしてほしい。

■Cross Talk 美濃隆章×葛西敏彦
ニアフィールド・モニターの新潮流:ヨーロッパ編~延長戦
本誌2011年8月号のCross Talkで執り行った“ニアフィールド・モニターの新潮流ヨーロッパ編”。ドイツのADAMとNEUMANN、フランスのFOCALという3つのブランドの最新モデルをチェックし、市場が求めているニアフィールド・モニター像を探っていった。そしてそれからわずか半年の間に、さらなるニュー・モデルが次々と日本に上陸している。PAスピーカーで名を馳せるイタリアのRCF、個性的な録音機器をリリースするイギリスのSE ELECATRONICS、幅広くスピーカーを手掛けるドイツのKS DIGITALなど、独自のブランド・カラーを強く打ち出すモデルが続々登場しているのだ。そこで今回、ヨーロッパ編の延長戦を決行。前回と同じ場所&同じ再生環境に3機種を集め、美濃隆章氏と葛西敏彦氏に聴き比べていただいた。ヨーロピアン・ニアフィールド・モニター市場に流れるさらなる新潮流とは?

≪登場機種≫
◎KS DIGITAL C5-Coax
◎RCF Ayra Five
◎SE ELECTRONICS The Egg 150 Monitor

■プロデューサー・インタビュー
トミー・リピューマが語る
ポール・マッカートニーの新作
1950年代より音楽業界に携わり、ジョージ・ベンソンやマイルス・デイヴィス、ナタリー・コールなどそうそうたるアーティストの制作指揮を務め、これまでグラミー賞を3回獲得しているベテラン・プロデューサーのトニー・リピューマ。その彼がポール・マッカートニーの最新作『キス・オン・ザ・ボトム』のプロデュースを手掛けている。古き良きスタンダード・ジャズのカバーである作風において、当時をほうふつさせるビンテージ・サウンドの再現とともに、“ジャズ・シンガー=ポール”という新たな魅力を映し出している。ポールにとって初のカバー作でありキャリア史上の異色作において、トニー・リピューマはどういった制作過程を踏んでいったのだろうか? その詳細について詳しく語ってもらった。

■ミックス解剖学
ラナ・デル・レイ「ビデオ・ゲームス」
by ブランドン・ロウリー
海外のトップ・エンジニアに自身の手掛けたヒット曲のミックスの手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのは、アメリカを拠点に活動するブランドン・ロウリー。彼は2011年終盤までプロデューサーのダニエル・オメリオとともに“ロボポップ”というコンポーザー/アレンジャー・デュオとして活動し、ジム・クラス・ヒーローズの「ステレオ・ハーツ」などを手掛けてきた。そして2011年にポップ・ミュージック界に彗星(すいせい)のごとく現れたアメリカ人女性シンガー、ラナ・デル・レイの大ヒット曲「ビデオ・ゲームス」も彼らのプロデュース作だ。この曲はプロ・エンジニアのミックスを経ず、ロウリーによるラフ・ミックスのまま発表されることになった作品。オーバーな空間系エフェクトやローファイ感など、本作を特徴付ける独特の音作りに迫ってみよう。

■Classic Tracks
ドン・マクリーン「アメリカン・パイ」
メタファーがちりばめられた意味深長な歌詞の解釈を巡って世間に物議を醸した曲は数あれど、その最右翼と言えば、何と言ってもドン・マクリーンの「アメリカン・パイ」が挙がるだろう。EP盤の両面が使用されたこの曲は長さが8分半におよぶフォーク・ロック大作として知られている。すべてのメタファーにいまだ定説的な解釈の見出されていない謎解きのような歌詞が世間の話題をさらったことも手伝い、1971年11月のシングル・リリース以降、本国アメリカでオンエア300万回以上を数えるラジオの定番ナンバーとなった。さらにビルボード・ホット100でトップに輝き、同チャート首位曲の最長演奏時間記録を更新するなど世界的に大ヒットした曲だ。今回は同曲ならびにアルバム『アメリカン・パイ』のプロデュースを手掛けたエド・フリーマンをはじめ、エンジニアリングを努めたトム・フライへのインタビューを通じて、この謎多きヒット曲について解き明かしていく。

■Beat Makers Laboratory
ピーター・ヴァン・ホーゼン

■people
◎ジェームス・イハ
◎ニルス・フラーム
◎クラムボン
◎クレイジーケンバンド
◎moumoon

■report
◎Premium Studio Live Vol.6開催決定!
◎ミックス・コンテスト最終審査発表
◎適正なモニター環境を自動で得られるGENELEC 8200シリーズという選択
◎コンサート見聞録:ASIAN KUNG-FU GENERATION@日本武道館
◎ライブ・スペース・レポート:rebirth

■new products
◎AUDIO EASE Altiverb 7 XL
◎CYCLING '74 Max6
◎ULTIMATE SOUND BANK Emulation II
◎ARTURIA Oberheim SEM V
◎RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processor
◎TK AUDIO BC1MK2
◎EVENT 20/20Bas V3
◎KRK RP-10-3
◎ART Pro MPA II Reference Series
◎OLYMPUS LS-100
◎YAMAHA DXR15

■LIBRARY
◎BIG FISH AUDIO ROCK CINEMA
◎LOOP MASTERS BOP MINIMAL DRUM&BASS VOL.2

■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 6
◎ABLETON Live 8
◎AVID Pro Tools 10
◎CAKEWALK Sonar X1

■seminars
◎  ヒップホップ ビート・メイク道場~ヒット・メイカー編/SUI
カンガルー・ポーの『ミックス1年生』/中村公輔
◎Q&A

■column
◎Independent Cities
◎牛尾憲輔のうちこみ!!学園
◎THE CHOICE IS YOURS/原雅明
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ/戸田誠司
◎素晴らしきビンテージの世界/三好敏彦
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~松井寛のSONY MDR-Z900

■sound&recording review
◎ENGINEERS'RECOMMEND
◎RE-ISSUE
◎VIDEO
◎BOOKS
◎NEWS

BACK NUMBER