MAGAZINES

サウンド&レコーディング・マガジン 2016年9月号

定価916円 (本体833円+税10%)
発売日2016.07.25
品種雑誌
仕様B5変形判 / 264ページ

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内容

6年ぶりのソロ・アルバムで魅せる、オトナの濃密なマシン・ミュージック!

■巻頭インタビュー
石野卓球

電気グルーヴのトラック・メイカー、石野卓球が8月3日にリリースする6年ぶりのソロ作『LUNATIQUE』は、アルバム単位で“音楽”と対峙する悦びを思い起こさせてくれるような作品だ。テクノ/ハウス/ダブの旨味を重心の低いサウンドに凝縮し、125BPMを中心としたテンポ感で、フロアにもリスニングにも対応する極上のインスト・ダンス・ミュージックを10曲収録。大きな展開は無いため、劇薬に慣れた耳だと最初は物足りなく感じるかもしれないが、繰り返し聴くことでジワジワと来る絶妙なグルーブと、消えては現れる温かみあるシンセ・フレーズの心地良さはまさに職人技。耳当たりの良いスモーキーな高域も相まって、何度も聴き直したくなるアルバムに仕上がっている。本号では、そんな石野をプライベート・スタジオでキャッチ。ミックスを手掛けた得能直也氏のコメントとともにお送りしよう。また特別企画として、石野のサウンドについて4人のクリエイターに話を聞いてみた。石野の制作面での右腕であり、本作にも参加している牛尾憲輔(agraph)をはじめ、盟友・スチャダラパーのSHINCO、石野と深い交流を持つSUGIURUMN、若手の櫻木大悟(D.A.N.)といった面々による、同じクリエイター目線でのコメントは必見だ。

■特集
“達人”はコンプをこうかけている!

数あるエフェクトの中でも“使いこなすのが最も難しい”とされるのがコンプレッサー。スレッショルドやレシオ、アタック・タイムなど各パラメーターの働きは分かっていても、実際にほかのパートと混ぜた際にカッコ良くかけるのは難しいものです。今回は音圧アップを目的にするのではなく、“グルーブや音質を変えるエフェクト”としてのコンプレッサーにフォーカス。生バンドのマルチ素材をプラグイン・コンプで処理することで、アンサンブルの中で各パートを“カッコ良く”聴かせるためのテクニックを音源連動で解説します。講師は大橋トリオ、星野源などの諸作でグルーブ感あふれるミックスを披露してきた早乙女正雄氏。本特集から、より実践的なコンプの使用法を学んでいただければ幸いです。

■特別企画
国内外23名の著名エンジニアが参加!
愛用プラグイン・リミッターを教えてください

おおよそDAWを使っている人であれば必ずお世話になっているプラグイン・リミッター。“コンプ/EQはアナログに限る!”というエンジニアの中でも、“リミッターだけはきっちり音が止まるデジタル/プラグイン……”という方は多いものです。プラグインによって音色の変化が大きいこともあり、音像全体にかかわる要所だけに、各エンジニアは新製品の情報を常に探っていると聞きます。そこで今回はその情報を総ざらえするような一大アンケートを実施! 海外の著名エンジニアも含め、計23名にプラグイン・リミッターの魅力を語っていただきます。効き味や操作法についても聞いているので、“2ミックスの最終段でどうもイメージ通りにならない……”という方は、ぜひ参考にしてください。

◎参加エンジニア:50音順
奥田泰次 / 葛西敏彦 / 木村健太郎 / クリス・ゲーリンジャー / グレゴリ・ジェルメン / ジョン・デイヴィス / SUI / スチュワート・ホークス / 砂原良徳 / デイヴ・ペンサド / デヴィッド・レンチ / D.O.I. / トニー・マセラティ / トム・コイン / トム・ロード=アルジ / ニラジ・カジャンチ / フィル・タン / 益子樹 / 松本靖雄 / 三好敏彦 / 森元浩二. / リッチ・コスティ / 渡辺省二郎

■SPECIAL INTERVIEW
DEAN FUJIOKA

2000年代中ごろから香港、台湾といった中華圏を中心に俳優として活躍していたDEAN FUJIOKA。その後、音楽制作のためにインドネシア・ジャカルタに渡り、現地のプロデューサーDJ SUMOとともに、ノンジャンルな楽曲を多数制作。そして彼は、逆輸入される形で日本の映画やドラマにも出演を果たし、一気に注目を集める存在となった。そんな人気に後押しされる形で、彼の楽曲がアルバム『Cycle』となり今年3月にリリース。6月にはiTunes Storeでの配信も開始された。そして今回、俳優業などで超過密スケジュールの中、DEANのキャッチに成功。彼の音楽的ルーツとアルバムの制作過程、音楽への思いを語っていただいた。

■CrossTalk 林憲一×中山佳敬
海外エンジニアの“シグネチャー・プラグイン”は
プロの現場でどれだけ使えるのか?

海外の著名エンジニアさながらのサウンドが手にできるシグネチャー・プラグイン。幾つかのエフェクトを組み合わせた複雑な効果や、それをすぐに実現できるシンプルな操作系などが特徴となっている。今回は、そのシグネチャー・プラグインの中から“ボーカルに向けた現行モデル”をピックアップ。EVENTIDE T-VerbとWAVESの7モデルの計8つを2名の敏腕エンジニアに試していただきながら、プロの現場における有用性を説いてもらった。

◎登場製品
EVENTIDE T-Verb
WAVES Butch Vig Vocals
WAVES CLA Vocals
WAVES Eddie Kramer Vocal Channel
WAVES Greg Wells VoiceCentric
WAVES Manny Marroquin Triple D
WAVES Maserati VX1
WAVES JJP Vocals

■SPECIAL REPORT
俺のモジュラー・シンセ【特別編】

昨今のモジュラー・シンセの盛り上がり……というフレーズも一段落し、実際に楽曲制作に取り入れたり、モジュラー・シンセのみでパフォーマンスをするミュージシャンも増えてきたように思う。2013年より開催されているモジュラー・シンセの祭典、“東京モジュラーフェスティバル”も年々規模を拡大しており、本年は6月10~12日に開催され、大盛況のうちに幕を閉じた。ここでは、『俺のモジュラー・シンセ』(本誌2014年8月~2015年4月号で連載)の特別編として、この祭典の2日目に登場したアーティスト4名のモジュラー・シンセを本人のコメントとともに紹介していこう。

■コンサート見聞録①
back number@幕張メッセ

甘酸っぱい歌詞が若者の共感を呼び、人気を博す3ピース・ロック・バンド=back number。彼らの切なくもキャッチーな楽曲は数々のCMやドラマで耳にする機会も多い。去る1月からは“ミラーボールとシャンデリア”と題したホール&アリーナ・ツアーを敢行。千葉から始まった全国32カ所/39公演という大掛かりなツアーは全公演がソールド・アウトとなり、彼らの人気ぶりを示すものとなった。本稿では6月18日、19日に幕張メッセ国際展示場9~11ホールで行われた公演のうち、2日目の模様を取材。メンバーの使用楽器はもちろん、演奏をリスナーに届けるためのPA機材など、豊富な写真とともに、back numberのライブ・レポートをPA面からお届けしていきたい。

■コンサート見聞録②
SEKAI NO OWARI@さいたまスーパーアリーナ

SEKAI NO OWARIが3月から行っていた全国ツアー“The Dinner”。去る6月にさいたまスーパーアリーナで開催されたファイナルにも大勢の観客が詰め掛けたが、本誌としてはDIGICOのオプティカル・ネットワークを用いたPAシステムにも注目したい。メイン・エンジニア小林祐介氏をキャッチできたので、氏の言葉を交えつつシステムをひも解いていこう!

■Production Report
デフトーンズ『ゴア』

今日のメタル・バンドの中で、恐らく最も多面性を持っている存在がデフトーンズであろう。何度もバンドの音楽性の方向転換を行ってきたため、あるサイトのプロフィールには22もの音楽ジャンルが列挙されている。彼らの音楽的なオープンさと常に新しい挑戦を好むことから、“メタル界のレディオヘッド”とのあだ名さえある。彼らの8枚目のスタジオ・アルバム『ゴア』がよく表しており、今までで最も実験的な作品でありながら、全米2位、全英5位、全豪1位といった輝かしい成功を納め、メタルというジャンルの垣根を広げることに成功した。この大きな成功は、素晴らしい曲や演奏のクオリティと、アレンジやプロダクションにあることは疑いようがない。これらについて、西海岸にいるボーカル/ギターのチノ・モレノと、アルバムのエンジニア/プロデューサーであるマット・ハイドから話を聞くことができた。

■音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング! by 中脇雅裕
【ゲスト】真鍋大度 ~時代を切り開くメディア・アーティストの脳内

好評連載の特別編として、メディア・アーティストの真鍋大度氏が登場。筆者(中脇)が中田ヤスタカ(CAPSULE)とともに音楽面でかかわっているPerfumeチームの一員として、舞台演出の技術面を担当する真鍋氏。『NHK紅白歌合戦』でのPerfumeのステージにまつわる話や、真鍋氏が考える10年後の未来、そして彼が目指すゴール設定などについて対談を実施した。

■behind the scene~映像を音で彩る作曲家たち
森英治

映画やドラマ、CM、アニメなど、映像作品を音で彩る作曲家の音楽人生に迫る本連載。今回登場いただくのは森英治氏。1984年に3人組ロック・ユニット“ピカソ”を結成後、ユニット活動と並行してアニメ『「らんま1/2』『めぞん一刻』『xxxHOLiC』、ドラマ『働きマン』『ぼくの夏休み』『叡古教授の事件簿』、映画『公園通りの猫たち』『昴 -スバル-』など、数多くの映像音楽に携わるようになった。そのきっかけには兄であり作詞家、森雪乃丞氏の存在も大きかったという。そんな森氏の音楽歴を聞くため、自身のプライベート・スタジオを訪れた。

■PEOPLE
スティーヴ・ジャンセン
坂本慎太郎
the HIATUS
DEAN FUJIOKA
七尾旅人
フィッシュマンズ

■Beat Makers Laboratory:ジョン・テハダ

■REPORT
音響設備ファイル 太陽企画 SOUND DESIGN ROOM
CEOが説き明かすAvid Everywhere
音のプロが使い始めたECLIPSE TDシリーズ マイケル・ツィマリング
ライブ・スペース訪問 新宿SAMURAI

■NEW PRODUCTS
◎MOOG Mother-32
◎AVID Pro Tools│Dock
◎IZOTOPE VocalSynth
◎FLUX:: BitterSweet Pro V3
◎ZPLANE Retune/Bpmbatch
◎UNIVERSAL AUDIO UAD-2 Sattelite USB
◎PRESONUS Studio 192 Mobile
◎TASCAM IXR
◎WARM AUDIO WA-2A
◎DDA DM16
◎DBX DriveRack Venu360
◎QSC E12 & E18SW
◎ULTRASONE Tribute 7
◎BLUE Mo-Fi & Lola
◎ZOOM ARQ Aero Rhythm Trak AR-96

■LIBRARY
◎SPITFIRE AUDIO PP021 EVO GRID 3
◎SAMPLE TOOLS BY CR2 WOBBLE HOUSE

■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase Pro 8.5 浜崎容子
◎IMAGE-LINE FL Studio 12 DJ Myosuke
◎ABLETON Live 9 Linn Mori
◎APPLE Logic Pro X 上野耕路
◎AVID Pro Tools 中村文俊
◎TASCAM PROFESSIONAL SOFTWARE Sonar Platinum ヤマモトショウ
◎PRESONUS Studio One 加納洋一郎

■COLUMN
◎Maxで作る自分専用パッチ 福島諭
◎PAが分かる!入門ガイド 遠藤幸仁
◎AZUMA HITOMIのつまみをめぐる大冒険
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◎THE CHOICE IS YOURS 原雅明
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◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~マリアンヌ東雲のNORD Nord Electroシリーズ

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