MAGAZINES

ギター・マガジン 2018年8月号

定価838円 (本体762円+税10%)
発売日2018.07.13
品種雑誌
仕様A4変形判 / 258ページ

リットーミュージック会員のご登録(無料)はこちら

内容

表紙:横山健 × 生形真一

Special Talk Session :横山健 × 生形真一

日本屈指のロック・ギタリストが
貫き続ける己の流儀。


横山健(Ken Yokoyama/Hi-STANDARD)と生形真一(Nothing's Carved In Stone/ELLEGARDEN)。世界的ギター・ブランドであるギブソンとグレッチで、それぞれ自身の名を冠したギターが製作されるなど、日本を代表するロック・ギタリストである。近年、横山は生形のシグネチャー・モデルであるギブソン製SHINICHI UBUKATA ES-355を購入し、Hi-STANDARDやKen Bandのライブで愛用。それを知った生形もまたグレッチ製Kenny Falconを手に入れ、ステージで使用するなど、互いへのリスペクトがファンの間で話題を呼んでいた。そんな両者の特別対談が誌上で実現! しかもお互いの愛用機材を持ち込んでもらい、それぞれがライブで実際に使用している"相手の"セッティングで試奏をしてもらった。ギターを大型スタック・アンプに直接プラグインし、質実剛健なスタイルでギターをかき鳴らす横山健。片や、巨大なエフェクト・ボードにセットされたさまざまなペダルを駆使して音楽に多彩な彩りを加える生形真一。両者のプレイ・スタイルを浮き彫りにする貴重な検証企画も見逃せない。音楽シーンに刺激を与え、牽引し続けている両者が心の内に秘める流儀とは?


■特集
日本の爆音40年史
1977-2018 極東パンク・ロック狂奏録。


独自の進化を遂げた日本のパンクには、
エレキ・ギターの本質が全部詰まっている。

70年代中期、英米で勃興したパンク・ムーブメント。その大きな潮流は極東の島国・日本にも流れ着き、独自の進化を遂げていった。アメリカにもイギリスにもないオリジナルなサウンドを、強い反骨心とともにかき鳴らしたのだ。アナーキー、ザ・スターリン、"東京ロッカーズ"と称されるバンドたちやINUなどの関西勢、福岡で発生した"めんたいロック"の面々がしのぎを削った黎明期。より激しさを求めたハードコア・パンクと、力強い歌を押し出したTHE BLUE HEARTSらビート・パンク勢が出現した80年代。そしてメイン・ストリームへ食い込み、多くのキッズに力を与えたメロディック・ハードコアの90年代以降......。誇るべき彼らパンクスのサウンドには、すべからくエレキ・ギターの歪んだ音が爆音で鳴り響いている。それは一体なぜか?と問われたら、答えは簡単だ。ギターという楽器は、"感情の解放"に呼応するこれ以上ない道具だから。そして技巧ではなく、魂で聴衆を揺さぶることができるからだ。これはパンクの本分であり、同時に、エレキ・ギターという楽器の本質である。近年、もうギターの時代は終わりか? などという声が囁かれ、その存在が問われつつある今、もしかしたら"パンク"という愛すべき音楽の中にひとつの答えがあるかもしれない。だから編集部は、本特集を企画した。今回はここ日本におけるパンク・シーンにぎゅっとフォーカスし、偉大なるミュージシャンたちの足跡をたどってみよう。始まりは、1977年。40年におよぶジャパニーズ・パンク・ロックの、狂奏の記録である。


■写真家・生井秀樹がとらえた激情の記憶
70~80年代にかけ、日本のパンク・バンドにカメラを向け続けた写真家・生井秀樹による爆音の記憶。これらの写真の先には、どんな音が鳴っていたのだろうか。



■SPECIAL INTERVIEW 鮎川誠(シーナ&ロケッツ)
1970年代半ばに欧米で燃え出したパンクの火種は、ついに76年に爆発。灼熱の火の粉は世界へ飛び散り、ここ日本にもぽつりぽつりと舞い落ちて、やがて東京ロッカーズ、関西ノーウェイブ、めんたいロックといった代名詞をともない潮流を生んでいく─。パンク前夜にサンハウスを率い、78年からはシーナ&ロケッツで最新のパンク・ロックを鳴らしたギタリスト=鮎川誠は、そんな時代の中心を貫いた重要人物だ。鮎川が見たジャパニーズ・パンクの黎明と、そのギター・サウンドの本質とは?


◎第1章 1977-1981 パンク・ムーブメント勃発!
◎第2章 1982-1989 ビート・パンクとハードコア
◎第3章 1990-2018 パンクはメイン・ストリームへ


・コラム:パンク映画監督、石井岳龍と『爆裂都市 BURST CITY』
・コラム:あの頃、誰もがあこがれた旧新宿LOFT回顧録

■The Instruments
P.A.F.
ギブソンが生んだハムバッカーの原点

1950年代、エレキ・ギターが大衆音楽に根ざし始めるとともに演奏する会場も広くなり、よりラウドな音を求めたギタリストたちは、同時に大きくなるノイズの問題にも悩まされていた。1955年、そんな声にこたえるべくギブソンはノイズを打ち消す構造を持ち合わせたハムバッキング・ピックアップの開発に着手。その初期のものには"PATENT APPLIED FOR(特許出願中)"のシールが貼られていたことから、頭文字をとって"PAF(パフ)"と呼ばれている。PAFはギタリストたちにどんな変化をもたらし、その影響はどのように現代に伝わっているのだろうか? 本特集をとおして、その全貌に迫っていきたい。



■Featured Guitarists
劇伴新時代の開拓者
追悼・井上堯之 1941-2018

沢田研二、萩原健一ら大スターたちから愛されたギターの音は、テレビや映画をとおして、いつも私たちの近くで鳴っていた。井上堯之が手がけた劇伴音楽を聴けば、当時のイメージが時代の香りとともに蘇るだろう。彼の"聴き手に寄り添うメロディ"は、少年にギターへのあこがれを抱かせ、多くの後進を生んできた。そんな我々の恩人とも言うべきギタリストが、2018年5月2日、惜しまれながらこの世を去った。享年77歳。ここからは感謝の意を込め、改めて彼の魅力を紹介していきたい。



■GMギター・スコア(※電子版には収録されておりません)
「Come On, Let's Do The Pogo」Ken Yokoyama
「VOLT-AGE」Suchmos

■INTERVIEW & GEAR
・菅原卓郎×滝 善充×伊東真一×為川裕也
・おとぎ話

■INTERVIEW
・MUCC
・Sawagi
・Struggle For Pride
・富山浩嗣(DRINKIN' HOPPYS)×吾妻光良


■PICKUP
・注目のマーシャル Originシリーズ最速レポート!
・フェンダー×BiSHのスペシャル・コラボ・ギターが誕生!
・Line 6 Powercab 112 Plus × 鈴木健治

■New Products Review
・FENDER/PLAYER JAGUAR
・GIBSON CUSTOM/LES PAUL CUSTOM W/MAPLE NECK EBONY GH M2M
・STERLING BY MUSICMAN/STV60 VBL
・BILT GUITARS/RELEVATOR LS
・RUOKANGAS GUITARS/DUKE ARTISAN
・VOX/MVX 150C1
・WALRUS AUDIO/LUMINARY V2


■新連載
AROMA
ペンティング・アーティストのNOVOLが描く
黒汁ギタリストたちの強烈な芳香。
vol.1 TWANG!

人気ペインティング・アーティストのNOVOLが、毎号テーマに合わせたギタリストを描き下ろす新連載がスタート。その名も"AROMA(アロマ)"。ご存じ、女の子が好きな良い匂いのアレですが、ここでは、稀代の名手たちが放つ熱気ムンムンの、むせかえるような強烈な香りをイラストでお届けしましょう。記念すべき第1回のテーマ(香り)は"Twang(トゥワング)"です。



■連載
・トシ矢嶋のLONDON RHAPSODY
・Opening Act リーガルリリー
・ジャキーン!~『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』番外編
・横山健の続・Sweet Little Blues
・9mm滝のまたやっちゃいました~世界の滝工房から
・ギターを思いっきり弾けるプライベート・スタジオ

BACK NUMBER