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童謡を聞くだけで音感が身につく!? 「♪もしもしカメよ〜」が「♪ソミソミミレレ〜」に!
Text by リットーミュージック出版部
「♪もしもしカメよ〜」が「♪ソミソミミレレ〜」に聞こえるようになる!
何歳からでも音感が身につくCDブックが登場
2017年7月19日、誰でも何歳からでも音感を身につけることのできる書籍『童謡を聞くだけで音感が身につくCDブック』が発売されます。童謡と音感って関係あるの?と疑問に思う方も多いでしょう。実は大いに関係があるのです! なぜなら、子供に音感などの音楽的な基礎力を身につけさせる目的で作られたのが、童謡だからです。
<そもそも音感って何?>
音感には、相対音感や絶対音感などの種類があると言われていますが、端的に言うなら、いずれの音感もつかみどころのない「音」というものに、名前をつけることのできる能力です。
このCDブックで紹介しているのは、メロディをドレミで感じることができるようになる「音の記憶法」で、幼少期の音楽体験などに関わらず、何歳からでも身につけることができます。
<童謡や唱歌でなぜ音感が身につくの?>
この本で取り上げている「童謡」と「唱歌」は、どちらも子供向けに作られた歌ですが、明治期に始まった唱歌の方が歴史は古く、その後の大正期に童謡のブームがやってきました。
唱歌(文部省唱歌)は、明治以降の西欧化教育の一環として作曲されたものが多く、音楽の基礎を効率的に学ぶ目的で作られています。例えば、ドレミファソラシの各音を子供でも歌える狭い音域にバランス良く配置して、なおかつ親しみやすいメロディとして仕上げるなど、当時の作曲家の工夫が伺えます。教科書への採用ということで、作詞作曲者が伏せられていた曲が多く、のちに有名作曲家が関わっていたことが判明したものもあります。唱歌の作曲家として有名なのは、滝廉太郎や岡野貞一などです。
童謡は、子供たちの日常生活で親しまれる歌として、大正の児童雑誌ブーム以降にさかんに作曲されました。北原白秋や野口雨情といった詩人、中山晋平や山田耕筰といった第一線で活躍した作曲家たちが携わり、音楽的にも文学的にも奥行きのある作品が多く見られます。
つまり、童謡も唱歌も、子供を音楽に親しませるとともに、音楽の基礎力を身につけさせるという目的のもとに作曲されています。そして、童謡や唱歌を使った音感トレーニングは大人にとっても大変有効なのです。
<ドレミファソラシの7音の組み合わせを効率的に学べる>
童謡や唱歌の短いメロディの中には、西洋音楽の基本となるダイアトニック・スケール(ドレミファソラシ)の7音で作られる主要な組み合わせが網羅されています。最新のヒット曲でも、ドレミファソラシの7音の組み合わせを中心に作られていることに変わりはありませんから、童謡や唱歌で身につけた音感は、今の音楽にも十分に通用します。それに対して、Aメロ、Bメロ、Cメロ、大サビなどまで、目まぐるしく展開する現在の音楽は、音感トレーニングという面ではあまり向いていません。童謡や唱歌で身につけた音楽の基礎力は、作曲、楽器演奏、歌など、あらゆる音楽活動で役に立つことでしょう!
<CD試聴>
▲CDには、ドレミで歌ったメロディが収録されています。本とCDで、メロディのドレミ(階名)を覚えましょう。
▲童謡や唱歌が生まれた背景や特徴を、わかりやすく解説しています。
<収録曲>
1.ふじの山
2.うさぎとかめ
3.どんぐりころころ
4.春よ来い
5.春が来た
6.うさぎうさぎ
7.背くらべ
8.茶摘(ちゃつみ)
9.故郷(ふるさと)
10.あめふり
11.雨
12.しゃぼん玉
13.さくらさくら
14.荒城の月
15.紅葉(もみじ)
16.浜辺の歌
17.七つの子
18.叱られて
19.赤とんぼ
20.てぃんさぐぬ花
品種 | 書籍 |
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仕様 | B5変形判 / 80ページ / CD付き |
発売日 | 2017.06.24 |
用途・商品・シリーズ別 |
<著者プロフィール>
友寄隆哉(ともよせ・たかや)
1959年(昭和34年)8月4日、沖縄県那覇市生まれ。ギタリスト、作編曲家。クラシック・ギターを大沢和仁氏に、現代ギター全般を高柳昌行氏に、作編曲を佐藤允彦氏に師事。著書に、4万部以上を売り上げ、理論書としては異例のベストセラーとなった『大人のための音感トレーニング本』(2011年)など。