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2017.11.10

【Aniversary Interview】Tatsuya Amano[CROSSFAITH]|リズム&ドラム・マガジン2017年12月号より

Interview&Text:Rhythm & Drums Magazine Photo:Takuya Shima Hair&Make:Misaki Hara

バンド結成10周年のアニバーサリー・イヤーを迎えたCrossfaith。大阪のハードコア・シーンから世界に飛び出し、揉まれ磨かれて、今や日本を代表するラウド・ロック・バンドへと成長。その絶対的な核を担っているのが、パワーとスピード、テクニックとタイムを兼ね備えたTatsuya Amanoのドラミングだ。EDM全盛の今、ライヴ・シーンでもDJが繰り出す大音量のダンス・ビートが主流となっているが、爆発力を秘めたヒューマン・グルーヴでそれらを凌駕。国内外のあらゆるオーディエンスを熱狂させている。まさに時代が求めるドラム・ヒーローと言えるだろう。今回は進化することを止めない彼の"現在"に迫る。

世界を体感した若きドラム・ヒーローが語る

EDM時代を勝ち抜くための"武器"の磨き方

─結成10周年ということですが、この10年はあっという間だったんじゃないですか?

Tatsuya メチャメチャ早かったですね。周りから"10周年になるんだね"って言われて初めて気がついたくらいで、本当にあっという間でした。ずっと駆け足で走ってる感じでしたね。27日からスタートする10周年ツアーのタイトル(10th ANNIVERSARY TOUR ONE MAN SHOWS-FAITH LASTS FOREVER-)を見たときに、"10年経ったんだ"ってあらためて実感しました。

─Tatsuyaさんは最初から完成されたイメージがあったんですが、あらためて1stアルバム『The Artificial Theory For The Dramatic Beauty』を聴くと、まだ若い感じがしました。

Tatsuya 若さの塊ですよね(笑)。あれを録ったのは17〜18歳くらいの頃で、もう若さしか武器がなかったんです。何も細かいことは考えずに、やりたいことだけを詰め込んだので、未熟なんですけど、その分すごいパワーに溢れたアルバムになったと思います。

─8月にリリースされた新曲の「Diavolos」は、そこから10年を経たTatsuyaさんの"現在"における集大成という印象を受けました。

Tatsuya 「Diavolos」はまさに初期衝動みたいな感じを大事にした曲なんです。バンドを続けていく中で、いろいろな要素を取り入れて、新しいスタイルに取り組んだりしてきたんですけど、それを踏まえた上で、1stアルバムのときにあった気持ちを今、表現しているというか。だからそういってもらえるのはすごくうれしいです。

─速さと重さと激しさみたいなものが、見事に融合していると思いました。

Tatsuya ポイントはやっぱりサビのツーバスですね。サビにその速さでいれるのか、みたいな(笑)。

─確かにそう思いました(笑)。自分が理想とするドラミングのイメージは、10年前から頭の中にあったんですか?

Tatsuya そうですね。メチャクチャ詰め込んだプレイでも、手数が少ないプレイでも、エキサイトできるようなビート感やフィルを追求していきたいとはずっと思っていましたね。そのときそのときで、自分にとって一番熱いと感じるものは変わっていきますけど、常に新しいものに向かっていきたいっていう情熱が自分の中にあって、それがあるから進化することができるんじゃないかなと思います。

─その新しいものは、自分から求めていくんですか?

Tatsuya 自分からというよりは、どこかから流れてきた音楽がカッコ良くて、それに惹かれてっていうことの方が多いですね。今どういう音楽が受け入れられているのかを把握するのに、トレンドなものを聴いたりすることもありますけど、向上心を刺激するのは、自分のアンテナに引っかかったものの方が多いですね。

─先日のコラムではラテンにハマっていると書いていましたね。

Tatsuya ラテンのウラのリズム感が面白いなと思って。ワイルドだし、ビートのフィーリングが気持ちいいんですよね。そういう要素は自分に取り入れたいです。

─ではその内、Crossfaithでラテンにインスパイアされたアプローチが聴けるかもしれない、と?

Tatsuya そうですね(笑)。

─では10年活動を続けてきて、ドラマーとしての自分を変化/進化させた出来事や分岐点はありましたか?

Tatsuya Crossfaithが自分の人生と感じられるようになったことが一番大きかったと思います。この10年、メンバーと一緒にいろんなところでライヴをやって、いろんなことを共有してきましたから。メンバーと一緒じゃなかったら吸収することができなかったことがたくさんあるので、自分を進化させてくれたのはメンバーの存在だと思いますね。

─なるほど。実際に作品を聴いていくと『ZION EP』でガラっと変わったように感じます。『ZION EP』は初めて海外プロデューサーを招いた作品なんですよね?

Tatsuya 『ZION EP』はマシーンのプロデュースで、初めてプロデューサーを迎えた作品なんですけど、99%くらいバンドで固めてから向こうに行ってレコーディングする感じだったので、そこまでマシーンの意見が反映されているわけじゃないんですけど、確かにガラっと変わった作品だと思います。

(続きはリズム&ドラム・マガジン2017年12月号にて!)


リズム&ドラム・マガジン 2017年12月号

品種雑誌
仕様A4変形判 / 168ページ / DVD付き
発売日2017.10.25