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2018.03.27

【特集】「スタジオ機材」の音を知る〜UREI 1176

Photo by Hiroki Obara

さまざまなハードがプラグインで再現されている現在。新しいハードウェアでも、かつての名機を意識したものが多数発売されています。しかし、その元となった機材の音を知って使っている人は、そう多くありません。この特集では、prime sound studio formと所属エンジニアにご協力いただき、スタジオ所蔵の機材を通した音を体感してもらうのが狙い。3名のエンジニアには、それぞれの特徴と使い方を語ってもらいます。選ばれる機材には、その理由があるのです!

Compressor UREI 1176(Blue Stripe/Black/Silver)

1966年にビル・パットナムが生み出したコンプレッサー。真空管コンプ全盛の時代に、FETを用いて最速で20µSというアタック・タイムを実現した。formにはブルー・ストライプの初期型、ブラック・パネルの中期型1176LN(Rev. F)、シルバー・パネルの1176LN(Rev. H)がスタンバイ。

[素材] ボーカル

大西 声を張ったところで−5dBくらいリダクションしています。アタックは11時、リリースは最速(5時)、レシオ4:1です。目的は、レベルをそろえるのと、前に出てくるようにリリースを速めに。個体差もありますが、シルバーの方がリリース最速がブラックより速い。ブルー・ストライプはもっと速くできて、それでいてひずみ感が少ないです。1176はいわゆるファースト・コールのコンプで、使い方もソースによって変わってきます。INPUTをフルにして、ひずませるツールとしても使います。

米津 リリースの感じはシルバーの方が好きですが、音質的にはブラックの方が声のトーンが変わらない感じがして好みです。シルバーはジャキッとしますね。ただ、ブラックは、うまくかからずグワングワンとレベルが変わるときがあり、難しい場合があります。ブルー・ストライプは激しくかけるべきコンプで、ベースなどに使うと抜けるのにレベルは安定して助かります。

Engineers

森元浩二. 2002年、form設立とともにチーフ・エンジニアに就任。浜崎あゆみ、AAA、E-girls、甲斐バンドなどジャンルを問わず活躍

大西慶明 SONATA CLUB、equalize、TinyVoiceを経て2013年formへ。近年は大塚愛、中島美嘉、URU、たこやきレインボーなどを手掛ける

米津裕二郎 BS&T Studioを経て2010年formへ移籍。相対性理論/やくしまるえつこのほかCN BLUE、CM音楽などに携わる

音源提供:the human effect https://www.facebook.com/the.human.effect.official/

(続きはサウンド&レコーディング・マガジン2018年5月号にて!)


サウンド&レコーディング・マガジン 2018年5月号

品種雑誌
仕様B5変形判 / 228ページ
発売日2018.3.24