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2018.04.06

【Pickup】YMG〜Beat Makers Laboratory Japanese Edition Vol.01

Text by Susumu Nakagawa, Photo by Hiroki Obara

キックやスネアの一音でどれだけ人にインパクトを与えられるかが重要

 2009年KREVA主宰のBEATオーディションで最優秀賞に選ばれ、L-VOKAL「EDUTAINMENT feat. K-DUB SHINE」(『Lovin'』収録)を皮切りにZEEBRAやSKY-HI(AAA)など数多くのアーティストの作品を手掛けるYMG。2017年にはタイプライターとの共同名義のアルバムをリリースするなど精力的に活動し、迫力あるサウンドを得意とするビート・メイカーだ。


"このビート使いたい"って言われたときは
めちゃくちゃうれしかったですね

■キャリアのスタート

 中学1〜2年生のとき、LAから帰ってきた友達がKISSとKORNとリンプ・ビズキットのCDを貸してくれたんですよ。聴いてみたら"うわー!こんな音楽があるんだな"って感動して、そこからどんどん音楽にのめり込んでいって、その後ベースを買いました。KORNのベースがバキバキした音でめちゃくちゃ格好良くて。それからミクスチャー・バンドを組んで新宿や原宿、高円寺辺りでライブをしていましたが、18歳くらいになると就職や大学進学とかの理由でバンドが解散しちゃって。そんな矢先にラッパーの友達から"ビート作ってみない?"って言われたんです。

 当時、実家にあったコンピューターにAPPLE GarageBandが入っていたので、それでギターやベースを録音したり、ドラムを打ち込んだりしてバンドのデモ・テープを作っていて、それを友達に聴かせたりしているうちに、自然にラッパーの友達からも声がかかるようになったんです。最初、リンプ・ビズキットとかを聴き始めたときにラップってすごい格好良いなあと思っていて、自分でもNASの『i am...』とかドクター・ドレーの『2001』を借りて聴き始めて、だんだんヒップホップのシーンに移行していきました。

 その後は、ラッパーがステージでパフォーマンスするときはバックDJをやったり、Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORYさんが主宰するイベントでDJプレイをしたり、オーガナイザーをやらせてもらったり、ヒップホップ・グループに所属したり。そのグループが解散したあとはビート・メイカーとして1人で活動していました。

 自分の作品が一番最初に世の中に出たのはL-VOKAL「EDUTAINMENT feat. K-DUB SHINE」(『Lovin'』収録)。"このビート使いたい"って言われたときはめちゃくちゃうれしかったですね。レコーディング・スタジオはもともと318 Studioを318やJIGG君たちとシェアしていました。それからDelmonteと知り合い、2014〜15年くらいから現在に至るまで彼とこのDelmonte Studioを運営しています。


■機材の変遷

 高校生のころ実家でバンドのデモ・テープを作っていたときは、EDIROLのオーディオI/Oを使ってエレキやベースをレコーディングしてGarageBandで編集していました。

 だけどサウンド&レコーディング・マガジンを読んでいると、"Pro Tools"っていう言葉が頻繁に登場するので気になって調べてみたんです。そしたらプロのレコーディングでは結構有名なソフトだということが分かり、20歳のころに頑張ってお金を貯めてAPPLE Mac ProとAVID Pro Tools、DIGIDESIGN Digi 002、KORG Triton、AKAI PROFESSIONAL MPC2000XL、GENELEC 8030などを買いそろえました。

 その後もAKAI PROFESSIONAL MPC3000やYAMAHA Motif XS、GENELEC 1031Aなどを購入したり、318 StudioではBLUE MICROPHONES KiwiやKRK V8などをよく使っていましたね。

(続きはサウンド&レコーディング・マガジン2018年5月号にて!)


サウンド&レコーディング・マガジン 2018年5月号

品種雑誌
仕様B5変形判 / 228ページ
発売日2018.3.24