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気鋭のバンドété、ドラマー小室 響が語る歌へのアプローチ
Text by Rhythm & Drums Magazine Photo by Chika Suzuki
4月25日発売のリズム&ドラム・マガジン6月号では、ポエトリー・リーディングに自在なアプローチを展開するロック・バンド、étéの小室 響が登場。複雑なフレーズからシンプルなビートまで変幻する彼のドラム観に迫った。
演奏するフレーズは
必ず譜面に書き起こす
●変拍子が絡んだ展開や、手数が多く複雑なフレーズはどのようにして覚えていくのでしょうか?
○僕は基本的に変拍子を拍で数えたことがなくて。メロディやドラムのフレーズで覚えるんですけど、デモを聴いてイメージして、必ず譜面に起こすんですよ。そうしないと、自分が叩くフレーズに説得力がないというか、何分音符かを理解しないで叩くのは僕の美学に反するなと思ってて。採譜したらスタジオに入って個人練をするんですけど、レコーダーで録音したのを確認して、楽譜を直したりっていうのを繰り返す感じですかね。あとは他のパートやメロディとユニゾンするのが好きなのでそういったフレーズを考えたりもします。デモの段階ではシンプルなビートが打ち込まれてくるので、そこに肉づけしていく流れになりますね。
●それはやはり吹奏楽で培った楽譜を読み解く力も大きいのでしょうね。
○そうだと思います。高校のときに、神保 彰さんがやってる曲をひたすら耳コピして譜面に起こす作業をルーティンというか、息抜きでやってたので、そういった部分も大きいと思います。あと、合奏で1 回やったフレーズは変えちゃいけなかったので、常にメモを取ってましたね。そういうところから自分なりに納得のいくフレーズを構築してからメンバーに提示したいという精神ができ上がったんだと思います。
●なるほど。フレーズ1 つ1 つがきちんと構築されているのですね。
○ヴォーカルのオキタの歌がリスナーの耳に自然に届くようにというか、絶対邪魔しないように、ドラムは良い意味で聴き流せるけど存在感のあるフレーズにしたいなと思ってて。どんなに多い手数や細かいパッセージでも、まずは" オキタユウキの歌詞" が聴こえるようなフレーズを意識して考えています。
●チューニングもやはり歌を意識して行っている部分は大きいですか?
○そうですね。オキタの声が高いので、そこに被らないように、低すぎず高すぎず、ミッド寄りでありながら、音ツブが細くて、なおかつしっかり聴き取れるようなチューニングを心がけています。
●バンドでは拍の合わせ方についてどういった練習をしていますか?
○スタジオでは、クリックをウラで流して合わせてます。ベースと2 人で入ることも多いんですけど、レコーディング前は特にそういった曲練習をやってますね。
WEBでお見せできるのはここまで! 本誌ではさらに、小室が現在のスタイルを確立するまでの過程や、高校時代から愛用しているBONNEY DRUM JAPANのキットも紹介。気になる続きは4月25日発売のリズム&ドラム・マガジンで!
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