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スティーヴ・バーニー 〜布袋バンドの土台を担うヘヴィ・ドラミング〜
Interview & Text:Rhythm & Drum Magazine Translation & Interpretation:Takayuki Matsumoto Photo:Yuta Tsunoda Special Thanks:Shigeyuki Ushizawa
日本を代表するギタリスト=布袋寅泰の最新作『GUITARHYTHM VI』のリリースに伴うジャパン・ツアーで、布袋バンドの新ドラマーを務めたスティーヴ・バーニー。リズム&ドラム・マガジン19年11月号に掲載となるインタビューでは、布袋との出会いから彼の愛器=Natal Drumsに至るまでたっぷりと語られている。ここではその内容を一部抜粋し、ジェフ・ベックやアナスタシアと共演してきたスティーヴの音楽ルーツ/ドラマーとしての経歴に迫る。
僕は譜面を読むのが苦手だった
レッスンではズルしてたんだ(笑)
●布袋さんの最新作『GUITARHYTHMVI』のリリースに伴うジャパン・ツアーで、今回が初めての来日だそうですね。まずは、ドラムを始めたきっかけから教えていただけますか?
○昔から音楽が好きだったんだけど、9歳のとき、父にジェネシスのライヴへ連れて行ってもらって、フィル・コリンズとチェスター・トンプソンが一緒にプレイしているのを見てすごく感化されたんだ。会場を出るときにはドラマーになりたい気持ちが強くなって、レッスンを受けたいと頼んだんだ。
●では、ルーツとなった音楽はどういったものが多いのでしょうか?
○できる限り多くの音楽を聴いて吸収しようとしてきた。父のコレクションに囲まれて育ったから、小さい頃はレッド・ツェッペリンやディープ・パープル、レインボーのようなイギリスのロック・バンドをたくさん聴いていたと思う。80年代になると、素晴らしいブリティッシュ・ポップの音楽が出てきて、僕はLevel 42のようなバンドを聴いてそこから影響を受けたよ。彼らはカシオペアに少し似た感じのバンドなんだけど、ファンキーな......UKジャズ・ファンクって感じで。フィル・グールドという素晴らしいドラマーなんだ。ティアーズ・フォー・フィアーズというバンドも好きだね。だから、ファンクにロック、ソウルにR&Bやヒップホップも好きなんだ。毎日同じものを食べていたら飽きるのと同じような感じかな。
●ドラムのレッスンではどういう練習を?
○今もなんだけど、僕は譜面を読むのが苦手なんだ。先生が楽譜を読みながらやって見せてくれたことを、譜面を読むふりをして、見て聴いて覚えて叩いていた。僕はズルをしていたんだ(笑)。でも良い耳を持っているとは思うし、何をプレイすべきか理解できる才能をもらえたのは幸運なことだと思っているよ。ちゃんとした楽譜ではないけど、16小節や8小節の簡単な図を書いたり、ドラム・フィルは響きが似た言葉に置き換えたりもしている。例えば「ゴチソウサマデシタ」みたいな感じでね(笑)。実際それが役に立つんだ。
●プロ・ドラマーとしては、いつ頃キャリアをスタートされたのですか?
○もともとは地元のノーウィッチ──ロンドンから160キロ離れたところにあるんだけど──で服屋の販売員をしていて、プロのドラマーになりたいと思っていたけど、どうすればなれるのかわからなかった。1994年頃かな、雑誌でリヴァプールのBullyragというバンドのドラマー募集を見てオーディションに行って、受かったんだ。僕はそのバンドに6年いたよ。ヘヴィなギターにドラムンベースやレゲエといった、いろんなスタイルをごちゃ混ぜにしたようなバンドだった。KORNやリンプ・ビズキットのようなバンドのサポートもさせてもらって経験を積めたから、ライヴで演奏する自信も身についたんだ。
●あなたはNatal Drumsのエンドーサーですが、その頃からずっと使い続けているのですか?
○いや、長い間プレミアを使っていたんだけど、2016年の3月からNatal Drumsを使い始めて、3年半くらいになるね。ライヴでのサウンドにも本当に満足しているし、周りも気に入ってくれているみたい。とても小さいメーカーだけどね。日本ではあまり知られていないんじゃない? イギリスでもまだ小さい会社だけど少しずつ知られてきているよ。Natalのドラムは本当にすごくよく作られていると思う。2016年に変えてから毎年ツアーに出て、たぶん800くらいのライヴをしてきたはずだけど1度も不具合いが出たことはないし、サウンドもルックスも素晴らしい。人に使ってもらうためのいい言葉がなかなか思いつかないけど、とにかくとてもよく作られていて、いろんなジャンルの音楽に対応できる多様性を持っている。それからバンドの規模に合わせられるように価格帯もいろいろあるよ。
本誌では引き続き、布袋寅泰のリリース・ツアーや日本でのレコーディング時のエピソードなども語られている。さらに、今回のツアーで使用した彼の愛用キットを写真と共に徹底紹介。このインタビューの続きは、9月25日(水)発売の「リズム&ドラム・マガジン」2019年11月号にて!
▼「リズム&ドラム・マガジン 2019年11月号」コンテンツ内容
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