ウクレレの神様2

1997年に「ウクレレの神様」の第一作が出て大ヒット、それから4年後の2001年に収録したのがこの作品です。テーマは「ソロ・アレンジの秘法」ということで、オータサンの、楽曲へのアレンジの発想法などを追求する…という趣旨でした。で、日本の名曲を取り上げ、オータサンに譜面、音源などを日本からお送りし、アレンジを施していただきました。「夜空ノムコウ」はディレクターのリクエスト、「空に星があるように」は1960年代の荒木一郎さんの曲で、私（プロデューサー）が希望したものです。その他、「真夏の果実」は関口和之さんと相談の上取り上げ、「あの日に帰りたい」はスタッフの希望でした。オータサンはこれらの曲を聴くのもまったく初めてだったそうで、日本語の歌詞に合った譜割り（たとえば同じ音程が続くタイミングなどが難しいらしい）に苦労されたようでした。「上を向いて歩こう」はオータサンの以前からのレパートリーです。メロディにコードを絡ませて弾くタイミングや、リハーモナイズ（原曲と異なったコードを使うこと）の手法など、勉強になることがたくさん有りましたが、なにより素晴らしいのは演奏そのものです。聴いているだけで幸せな気分になれますよ。日本へ帰ってから「夜空ノムコウ」をオータサンのアレンジで弾いていらっしゃる方に何人か偶然出会いました。これも嬉しい思い出ですね。（昆　真樹）