内容
サックスのフレーズがギタリストにとっておいしいワケ
ソロ楽器としてのサックスの存在感は、しばしばギタリストにとっても羨ましいほど。そして、「ギターがうまくなりたければ、管楽器のフレーズをコピーしろ!」とは、昔からよく言われていることです。では、なぜサックスのフレーズがギタリストにとっておいしいのか? そして、フレーズをコピーするのが上達の近道なのか。それには3つの理由があります。
1.サックスの演奏ではクロマチックや4度フレーズも多く、ギタリストにとって苦手な運指を克服することで"技術力"を養います。
2.管楽器特有の音の長さ、アーティキュレーションを学ぶことにより、"表現力"を養います。
3.スケールやアルペジオなど、運指ではなく理論的に音を考えることにより、"発想力"を養います。
このように、プレイヤーとして総合的な音楽力を身に付ける練習になるのです。本書では、そんなサックスのフレーズを99個も紹介。しかも、ギタリスト向けに 3ポジションでのTABを掲載しています。さらには、フレーズの作成と解説をサックス奏者の加度克紘氏が行ない、ギター演奏と運指やピッキングの解説をギタリストの渡辺具義氏が行なうことで、2つの楽器の違いを生かしたフレーズ紹介が可能となっています。付録CDには、各フレーズがサックス演奏→ギター演奏→ギター演奏(ポジション違い)→マイナス・ワンという順番で収録されているので、聴くだけでも楽しく、独習にもぴったり。ロックやポップスにも取り込めるジャズのフレイバーを、たっぷりとどうぞ! サックス・フレーズ図鑑として、サックス奏者の方にもオススメの1冊です。
【CONTENTS】
■PART1 ワン・コード
01 レスター・ヤング風 ビッグ・バンド・スタイル
02 ピー・ウィー・エリス風 ファンク王道アプローチ
03 コルトレーン風 ルート音への半音アプローチ
04 コールマン・ホーキンス風 平行調でのフレージング
05 パーカー風 ビバップ頻出ライン
06 ケニー・ギャレット風 クロマチック・アプローチ
07 コルトレーン風 ドリアン・フレーズ
08 コートニー・パイン風 ドリアン・フレーズ
09 ナジー風 ドリアン・アプローチ
10 ウェイン・ショーター風 エオリアン・フレーズ
11 ジェラルド・アルブライト風 エオリアン・アプローチ
12 グローバー・ワシントンJr.風 エオリアン+ブルー・ノート
13 ブランフォード・マルサリス風 マイナー・スケール共存スタイル
14 リー・コニッツ風 メロディック・マイナー
15 ルー・ドナルドソン風 ハーモニック・マイナー
16 ジョー・ヘンダーソン風 浮遊感のあるリディアン♭7
17 カーク・ウェイラム風 ペンタ+ブルー・ノート
18 メイシオ・パーカー風 リズミックなマイナーペンタ
19 エリック・マリエンサル風 サスフォーでのペンタ使い
20 デヴィッド・サンボーン風 マイナーペンタ・フレーズ
21 メイシオ・パーカー風 ブルース・スケール+α
22 デイヴ・コズ風 ブルージー・アプローチ
23 ジョシュア・レッドマン風 オルタード・スケール
24 アーニー・ワッツ風 スケール+アルペジオ分割
25 キャンディー・ダルファー風 ドミナント置き換えフレーズ
26 キャンディー・ダルファー風 ブルース・スケール使い
27 パーカー風 セブンス置き換えフレーズ
28 マイケル・ブレッカー風 アウト系アプローチ
29 フィル・ウッズ風 クリシェ・パターン P064
30 エヴァレット・ハープ風 アウト系の代表手法
31 フィル・ウッズ風 コンディミ・アプローチ
■PART2 II-V進行
32 ソニー・ロリンズ風 アルペジオ・フレーズ
33 ジャッキー・マクリーン風 引き伸ばされたアルペジオ
34 デヴィッド・サンボーン風 サスフォーでのアプローチ
35 ハリー・アレン風 サス系分数コードでのフレーズ
36 スタン・ゲッツ風 9thの効果的な使用法
37 スティーヴ・グロスマン風 ドミナントでの♭9th使い
38 マイケル・ブレッカー風 ブルージーな♭13th使い
39 エリック・アレキサンダー風 4度音程連続パターン
40 キャノンボール・アダレイ風 アプローチ・ノート
41 ソニー・スティット風 アタマに来るアプローチ・ノート
42 リー・コニッツ風 アプローチ・ノート使い
43 ポール・デスモンド風 半音下降フレーズ
44 キャノンボール・アダレイ風 クロマチック下降パターン
45 ポール・デスモンド風 クロマチック・スケール
46 ジョン・コルトレーン風 半音階アプローチ
47 キャノンボール・アダレイ風 3連クロマチック・プレイ
48 ポール・デスモンド風 ブルー・ノート使い
49 ケニーG風 スムーズ・ジャズの常套句
50 ソニー・スティット風 ビバップ下降フレーズ
51 ソニー・クリス風 ビバップ・プレイ
52 キャノンボール・アダレイ風 コンディミ・アプローチ
53 マイケル・ブレッカー風 コンディミ活用フレーズ
54 ソニー・ロリンズ風 コンディミ使い
55 ジーン・クイル風 メカニカルなコンディミ
56 ソニー・ロリンズ風 コード分割フレーズ
57 エリック・マリエンサル風 リズミック・アプローチ
58 パーカー風 ビバップ王道の技法
59 フィル・ウッズ風 フラジオが印象的なプレイ
60 ジョシュア・レッドマン風 ドミナント一発アプローチ
61 キャノンボール・アダレイ風 コード分解フレーズ
62 ソニー・スティット風 3連符シーケンス
63 グローバー・ワシントンJr.風 シンコペーション活用プレイ
64 アート・ペッパー風 リズミック・アプローチ
65 デクスター・ゴードン風 跳躍するシンコペーション
66 リッチー・コール風 ブルースでのII-V
67 グローバー・ワシントンJr.風 マイナーでのII-Vフレーズ
■PART3 コード・プログレッション
68 パーカー風 ブルース・アプローチ
69 デイヴ・コズ風 サスフォー・フレーズ
70 ジェフ・カシワ風 フリジアン・スケール
71 スティーヴ・コール風 コード・トーン+クロマチック
72 ベニー・カーター風 クロマチック&音の跳躍
73 デヴィッド・サンボーン風 マイナーペンタ+クロマチック
74 エリック・マリエンサル風 ペンタトニック+装飾音
75 ミンディ風 ペンタ+ブルー・ノート
76 ウォルター・ビーズリー風 ペンタ+ブルー・ノート
77 ネルソン・ランジェル風 メジャー&マイナーペンタ
78 キャンディー・ダルファー風 マイナーペンタ+ブルー・ノート
79 デヴィッド・サンボーン風 スロー系でのペンタ使い
80 デイヴ・リーブマン風 ブルース・フレーズ
81 ウェイン・ショーター風 ブルース・フレーズ
82 デヴィッド・サンボーン風 ブルース・スケール
83 ジェイ・ベッケンスタイン風 ブルース・スケール
84 キャノンボール・アダレイ風 ドミナント・フレーズ
85 スタン・ゲッツ風 ドミナント・フレーズ
86 フィル・ウッズ風 完全5度上への解決法
87 トム・スコット風 ブルージー・プレイ
88 パーカー風 V7への半音階アプローチ
89 ボブ・ミンツァー風 ブルース・フレーズ
90 ソニー・スティット風 ブルース進行アプローチ
91 ジミー・ヒース風 裏コードでのオルタード
92 マイケル・ブレッカー風 ドミナント・フレーズ
93 ハンク・モブレー風 裏コードでの平行移動
94 ソニー・スティット風 ディミニッシュ・フレーズ
95 コルトレーン風 コルトレーン・チェンジ
96 マイケル・ブレッカー風 コルトレーン・チェンジ
97 ソニー・スティット風 ブルース・アドリブ
98 フィル・ウッズ風 シーケンス・プレイ
99 デヴィッド・サンボーン風 バラード・フレーズ
■集大成エクササイズ"ブルース進行でアドリブ"
■サックス奏者が薦めるジャズ名盤20
■サックス奏者が薦めるファンク/フュージョン名盤20
■本書を活用するためのプチ音楽理論
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