内容
ベースとは、単音だけで音楽の三大要素を表現する楽器である!
バンド内におけるベーシストの役割とはどんなものでしょうか? バンドでは、ボーカルや管楽器などは単音を軸にした横の動き(メロディ)、ギターや鍵盤楽器はコードに沿った縦の積み重ね(ハーモニー)、そしてドラムやパーカッションはリズムを伝える役割を担っています。それら3つの要素をすべて組み合わせて、バンド・サウンドをまとめ上げるのがベースの役割なのです。つまり、ベーシストは3つの要素すべてを自由に使いこなせる必要があります。本書では、リズム、ハーモニー、メロディを個別に解説して、最後にすべてを組み合わせた実践的なベース・ラインに応用することで、どんな場面でも役立つライン作りの基本的な考え方が学べます。多数のアイディアのうち、2~3個を導入するだけでもライン作りにはとても役立ちますので、初心者から上級者まで活用できて、何度読み直しても新たな発見がある一冊と言えるでしょう。
【CONTENTS】
■第1章:リズム編
◎1-1 スウィング、ロック、ファンクのビートを知る
◎1-2 ロックのビートを知る
◎1-3 ファンクのビートを知る
◎1-4 スウィングのビートを知る
◎1-5 シャッフルのビートを知る
◎1-6 バス・ドラムと共同作業でリズムを作ろう
◎1-7 休符を味方につけよう
◎1-8 シンコペーションの基本テクニック
◎1-9 3拍子系のリズムで遊ぼう
◎1-10 ポリリズムと変拍子
■第2章:ハーモニー編
◎2-1 ルート弾きは最強のベース・ライン
◎2-2 オクターヴ・ユニゾンする長所と短所
◎2-3 オクターヴでスネアをシミュレート
◎2-4 完全5度とトライトーン
◎2-5 3度でメジャーとマイナーを弾き分ける
◎2-6 7度はオクターヴを活用しよう
◎2-7 "土臭さ"を感じさせる長6度
◎2-8 sus4コードで"音の間引き"を学ぼう
◎2-9 テンション・コードとオープン・ハーモニー
◎2-10 なぜベースは和音を弾かないのか
■第3章:メロディ編
◎3-1 リーディング・ノートはツアー・コンダクター
◎3-2 スケール・トーンとチャーチ・モード
◎3-3 コードの代わり際での注意と平行5度8度
◎3-4 アプローチ・ノートはコード・トーンに向かう導音
◎3-5 経過音は段差の間に置く踏み台である
◎3-6 ウォーキング・ベースとランニング・ベース
◎3-7 ベースのスムージング
◎3-8 個性的なベース・ラインを作るには
◎3-9 リフ作りのコツ
◎3-10 ペダル・ノートを使いこなそう
◎3-11 フィル・インとピックアップ
◎3-12 音数や音域で曲中のメリハリを付けよう
■第4章:実践編
◎実践練習曲1 王道ギター・ロック
◎実践練習曲2 ミクスチャー・ロック
◎実践練習曲3 ポップス・バラード
◎実践練習曲4 ジャズ・ファンク風R&B
◎実践練習曲5 フュージョン
◎実践練習曲6 ピアノ弾き語り+ベース
■付録:リズムとハーモニーに関する基礎知識
編集担当より一言
ベースは、単音だけで以下のような3つの要素を表現する楽器です。
1. ビートをコントロールする(リズム/第1章に対応)
2. コード感を提示する(ハーモニー/第2章に対応)
3. 和声の“流れ”をコントロールする(メロディ/第3章に対応)
音楽の三大要素という観点からベース・ラインを読み解くことで、自分でベース・ラインが作れたり、コピーをする時に“なぜこのラインを作ったか”分析できるようになります。
初めてベース・ラインを作る方から、ベース歴が長くても“横の流れ”や“他のパートとの和声的な関わり”が意識できない方まで、末永く活用していただける一冊です。(出版2部:橋本)