内容
少しの知識と努力で、未開拓の耳が覚醒する！
CDなどの音源から、音を拾っていく作業＝耳コピ。その耳コピは英語のヒアリングと似ています。英語のヒアリングは聴き取る力だけでなく、単語や文法がわかったほうが有利です。そこで本書は"音を聴き取る能力の育成"と、"理論の習得"の両面で耳コピ対策を行います。ちなみに、これによって単に耳が良くなるだけでなくオリジナル・フレーズ作りの対応力も養えます。なお、付録CDに収録されている耳コピ問題の音源は、"(1)：ノーマル再生"、"(2)：ギター＆ドラムのみ（そのほかの楽器はなし）"、"(3)：(2)のスロー再生"の3種類となっているので、耳コピ初心者も安心して取り組める内容です。
【CONTENTS】
■序章 耳コピ環境＆基礎知識
◎耳コピのさまざまなメリットを検証！
◎いろんな機材を利用して耳コピ環境を整えよう
◎チューニングについての知識を深める！
◎音を拾いやすくするためのマメ知識
■1章 ロックで中心となる音使いを学ぶ
◎マイナー・ペンタトニックのソロを攻略
◎マイナー・ペンタによる低音リフを聴き取る！
◎コードの骨格！ ベース音を聴き取る練習
◎ヘヴィなサウンド！ パワー・コード系リフ
■2章 コード単体を聴き取る
◎コードのメジャー／マイナーを判別する
◎メジャー7thコードと7thコードを聴き分ける！
◎意外と難題？？ マイナー7thコードの特徴
◎個性的な響きのコードの聴き取り術
◎メジャー／マイナー・コードの類似形、add9とsus4を攻略
■3章 コード進行を聴き取る
◎コード・チェンジを感じ取るための鍛錬
◎ロックで頻出！ ペンタ進行を聴き取る
◎ダイアトニック・コードの進行を予測で乗り切る！
◎一瞬の転調感を伴うコード進行の攻略法
■4章 リフ＆バッキングを聴き取る
◎アルペジオ・フレーズのコピーの心得
◎単音カッティングのメカニズム
◎ギター・リフの中心的存在！ 複音リフ
◎ブラッシングを含むコード・カッティング
■5章 ギター・ソロを聴き取る
◎各種チョーキングからポジションを読み取る！
◎各種ペンタと使用方法を攻略！
◎知的に攻めろ！ ドリアン＆ミクソリディアン
◎ハモリ・フレーズへの対応策と手順
◎レガート技を駆使した速弾きの聴き取り
◎ハイテク系プレイの代表！タッピング＆スウィープ
編集担当より一言
スポーツではポピュラーなイメージ・トレーニングですが、音楽にもそういった練習は必要です。では、何をしたらよいのでしょうか？
いろいろな方法が考えられますが、耳コピが最もポピュラーでしょう。もちろん、耳コピはイメージだけのトレーニングではありませんが、音のイメージが大部分となっています。例えば、ペンタトニック・スケールのイメージができれば、聴いただけでペンタで弾いているか判別できます。ちなみに、本書の表向きは耳コピのノウハウ本ですが、裏テーマは“イメージ能力の育成”です。音楽が人間に対してのアプローチである以上、イメージ能力の問題を切り離すことはできません。音楽の根幹を担う部分の育成に、本書が役立てば幸いです。（出版2部：プーさんの赤シャツ）