内容
名門ドラム・スクールのカリキュラムが、今ここに。
「クリックに合わせるだけでリズム感が良くなると思ったら大間違い。良質なドラム、そして良質なリズムを身に付けたいのならば、他者が演奏する音を聴くべき。」RCC Drum Schoolの開祖であり日本におけるジャズ・ドラムの御大・猪俣猛は、こう提言します。本書では、ドラマーに対して正しいリズム感の育て方を伝授。2段構成のドラム譜面を使用し、クリックに囚われない練習方法を提示・解説していきます。さらに、巻末には猪俣猛氏が作曲しRCCが実際の授業で使用しているドラム・アンサンブル曲を数曲掲載。リズムへの理解が深い、タイトなのに歌心のある、合奏で重宝される、という三拍子揃ったドラマーへの成長を促します!
【CONTENTS】
■はじめに
■ドラマーのための心得
■リズム&ビート養成メソッド
・2段譜の使い方
・8分音符の基礎練習
・16分音符の基礎練習
・音型での練習
・楽器移動
・12小節の2段譜練習
・リズムは常に躍動している
・16分音符の音型エクササイズ
・3拍のグルーピング・フレーズ
・グルーピングの見分け方
・アンサンブルの大切さを知ろう!
・1st.、2nd.共に相手のフレーズを歌えるように!!
・バス・ドラムのユニゾン練習
・16分音符の手足を強化するエクササイズ
・オンビート(表拍)、オフビート(裏拍)の練習
・左手の強化エクササイズ
・両手の組み合わせエクササイズ
・音符の複合エクササイズ
・3連符の基本エクササイズ
・3連でのオフビート(裏拍)練習
・3連での音型エクササイズ~基本形~
・3連での音型エクササイズ~応用形~
・3連での音型エクササイズ~発展形~
・4wayインディペンデンスのためのフレーズ
・スネアとバス・ドラムのコンビネーション・フレーズ
・7.のデュエット譜での演奏例
・8.のデュエット譜での演奏例
・演奏時の記譜に関する注意
・4wayインディペンデンスの基本練習
・4wayインディペンデンスのフレーズ練習
■ドラム・アンサンブル練習楽曲集~リズム&ビート向上の秘訣
◎8ビート
・DUET
・MOVEMENT Part.2
・TIME LAND 2012
・TWIN PEAKS Part.4
◎16ビート
・CALIBRATION
・PILOT
・STRUT
・SURPRISING
◎3連系
・EASY TO HARD
・SEQUENCE
・SWING WIDE
・TRY TRIPLET '09
◎ポリリズム系
・POLYTONALITY
編集担当より一言
編集者である私自身ドラマーなのですが、「練習するならとにかくクリックを使わなきゃ!」という意識がありました。しかし、この本の制作を進めるうちに猪俣猛先生のドラム哲学に触れ、意識が変わり練習方法も変化しました。そして、他の楽器プレイヤーと一緒に演奏する時の感覚に大きな変革を味わったのです。
冒頭には猪俣先生による金言を収録しており、60年を超えるドラム人生から教わる内容は全ドラマー必読。また、2段組のドラム譜での練習は新鮮で大きな刺激を受けるはずです。相手の音をよく聴くこと、また、相手ありきでドラムを演奏できていること。このことを念頭に練習し、合奏すれば、よりドラムの、そして音楽の楽しさが実感できるはず。手にとって下さる方々にも是非その素晴らしさを味わって頂きたいです。
(出版2部/渡邊光一)