内容
ジャズ理論が教えてくれない実践主義のアドリブ術
とても簡単にジャズのアドリブができるようになる教則本です。一般的なジャズ・アドリブの方法論では、目まぐるしくスケールを切り替えたり、コード・トーンを追いかけたりする知識とテクニックが求められます。それらをきっちり習得すれば"正統的"なアドリブ演奏はできますが、毎日頑張って練習してもスタンダード曲が弾けるようになるまでに何年もかかってしまい、ジャズ初心者を阻む非常に高い壁になっています。本書ではジャズ理論をこれ以上ないほどシンプルにアレンジし、ある程度の楽器経験がある人ならばすぐにでもアドリブできてしまう方法を提唱しています。この本でアドリブの楽しさを知ってから、他の方法論を学んでも遅くはありません! ピアノ、ギター、アルト・サックス、テナー・サックス、トランペット、トロンボーンなどの各楽器に対応しています。ピアノは左手のコード伴奏譜付き、ギターはタブ譜付きです。
【CONTENTS】
◎イントロダクション1:ジャズを学ぶにあたって
◎イントロダクション2:エネルギーに満ちたジャズの表現
◎"禁断"の理論1:ダイアトニックとノン・ダイアトニック
◎"禁断"の理論2:ジャズの形式と小節感覚
◎予備練習:スケールのトレーニング法
・練習曲1「First Impression」
・練習曲2「Summertime」
・練習曲3「Autumn」
・練習曲4「F Blues」
・練習曲5「All The Things You Are」
■付録
◎ピアノの運指:メージャー・スケールと左手のコード
◎ギターの運指:メージャー・スケールの7つの型
◎ギターの運指:ブルー・ノート・スケールの5つの型
付録ダウンロード
電子版用の音声データはこちらからダウンロードできます。
編集担当より一言
音楽理論書をたくさん出しているリットーミュージックから、こんな本を出版してもいいのでしょうか……? 複数のキーでドレミファソラシドが演奏できればそれだけでOKという、ジャズ理論をあまりにもシンプルにアレンジした、“禁断”の理論書の登場です。
著者によれば、ジャズの専門家以外のミュージシャンがジャズをやる場合は多くがこの方法論を用い、ジャズのプロであっても、あえてこの方法でアドリブをすることがあるそうです。この本でジャズ・アドリブを実践して楽しみ、慣れてきたら別の理論書などから新しい要素を学んでいくこともお薦めです(一応、他の本をフォロー!!)。
「物事は複雑化すればするほど、選択肢が減り、正解が限られていく」……本書に掲載されている、こんな言葉にドキッとしてしまったジャズ・プレイヤーにとっても、初心を取り戻す良い機会になると思います。
(出版2部/橋本)