内容
コード進行の仕組みを知ると、演奏/耳コピ/作曲に役立つ!
本書では「コード進行の仕組み」を、「覚え方」「耳コピ」「作曲」という3つの視点から解説しています。実は、これらはとても密接に関連しているのです。例えば、「譜面がなくても次のコードを推測できる」「聴いた曲のコードが大体わかる」「いろんなコードを組み合わせて曲を作れる」ようになることは、すべて「コード進行の仕組み」に秘密があります。その「仕組み」に、音楽理論書とは異なるアプローチで迫っているのが、この本です。「覚え方」では、ギター/ベース/ウクレレの指板、そしてキーボードの鍵盤図を使って、ポップスで使われるコード進行のパターンを体で覚えていきます。また「耳コピ」では、どこに着目すれば効率的にコードを探せるのかを解説しています。そして「作曲」では、コード進行を「ストーリー」で学んでいきます。本書が目指しているのは、コード進行の仕組みを「演奏」「耳コピ」「作曲」に生かすことなので、音楽理論は必要最小限にとどめています。「理論は苦手だけど、コードのことはもうちょっと知っておきたい」という皆さんに、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です!
【CONTENTS】
■Introduction 本書を読み進めるにあたって
■第1章 コード進行を覚える方法
◎STEP 1 楽譜をアレンジする
譜面を1本線コード譜に書き直す
1本線コード譜の書き方
◎STEP 2-1 セクションごとに覚える①
あえて難しいBキーで解説/指の動きを確認
セクションごとのルート音の動きを確認する
パワー・コードで弾く
鍵盤でもルート音のイチを確認しておこう!
度数の間隔を確認する
全ダイアトニック名は暗記しない
◎STEP 2-2 セクションごとに覚える②
Cキーでの例
メジャー・コードに丸を付ける
エレキ・ギター/ベースのルート音の動き
アコースティック・ギターの場合
ウクレレの場合
キーボードの場合
◎STEP 3 ダイアトニック・コードを活用する
音階の確認
ダイアトニック・スケールの覚え方
ダイアトニック・コードとは?
ダイアニック・コードの覚え方
コード譜を数字化する
mコードの場所の覚え方
キッカケはノン・ダイアトニック・コード
セクションごとに位置を変える覚え方
◎STEP 4-1 「音の流れ」を意識する
「1,4,5」のルート音の位置を先に覚える
「1→5→1」はベース・プレイの基本
ベース・プレイをスムーズにする
ベース・プレイをギターに取り入れる
ベース・プレイをウクレレに取り入れる
ベース・プレイをキーボードに取り入れる
分数コードについて
下行していく音程には要注目
◎STEP 4-2 音の流れを見極める
代理コードを知る
楽曲の骨組み
遠い音は戻りたがる
◎STEP 5 コード・チェンジで覚える
コード進行を方でイメージする
◎STEP 6 覚えた曲を忘れないために
継続して弾くこと
ここは注意!
◎第1章のまとめ/おさらいテスト/おさらい練習
■第2章 コード進行を耳コピするコツ
◎STEP 1 耳コピの心構え
最初から難しい曲にトライしない
調べられることは調べる
まずは全体から
量をこなすこと
目コピも活用する
◎STEP 2 単音を探すコツを知る
消去法を使う
比べて探す
◎STEP 3 全体像を把握する
楽曲構成をとらえる
キーを見つける
Cキーでコピーするクセをつける
自力で耳コピする意味
複数のコード譜を比べる
◎STEP 4-1 使用コードを特定する
ダイアトニック・コードを書き出す
#とbの数を見つける方法
◎STEP 4-2 ルート音を聴き取る
ベーシストの気分で
ベーシストは5度を弾くことも考慮
◎STEP 5-1 コード進行を推測するコツ
「1」から始める曲はメジャー・キー
上がFで、下がG
メロディとコードの関係
「1.4.5」は隣にもいる
カノン進行に似ているかも
カノン進行の覚え方
「6m」から暗く始まるマイナー・キー曲
マイナー・キーのカノン進行
コードにも進みたがる方向がある
「7度」が付くか、付かないか?
sus4コードの動きを知る
一応「7m7(b5)」を疑う
◎STEP 5-2 例外からコードを推測する
異端児なルート音が出てきたら
異端児な音程がコードの構成音に含まれていたら
分数コードを見つける1
分数コードを見つける2
dim7コードを見つける
下行フレーズを見つけるとコード名が断定しやすい
上行フレーズも見逃さないこと
クリシェは聴き取りやすい
複音で移動するクリシェ
1からスタートしない曲もある
◎STEP 6 メロディからコードを割り出す
メロディに含まれている音程に注目する
◎STEP 7 リズムについて
最初は簡単に
◎第2章のまとめ/おさらいテスト/おさらい練習
■第3章 コード進行作曲のコツ
◎STEP 1 作曲の心構え
最初から素晴らしい曲を作ろうと思わない
規制曲に似てても気にしない
臨機応変な心を持って挫折を避ける
◎STEP 2 ストーリーでとらえる
コード進行をストーリーで考える
◎STEP 3 パターンを使って作曲する
代理コードのもとを考えると
2つ目に多いコードは何度?
サビの頭に使われるコードは何度?
サビで一時的に転調
完全に転調するパターン
最初のメロディ音に多いのは何度?
実際にコード進行を作るのは自分
譜面の#とbを研究しよう
ザ・ビートルズを探ろう
昨今の楽曲
◎全てのまとめ/テスト解答/メジャー・スケールのダイアトニック早見円盤表
■コラム
コード譜も立派な譜面/変化した箇所を「キッカケ」にする
Cキーで考え、ほかのキーに応用/答えを想定して当てはめるという手法
コードは自分で見つけられる
付録ダウンロード
本書に対応したデータはこちらからダウンロードできます。
編集担当より一言
大好評「覚える」シリーズの第3弾は、ついに“コード進行”です! 「コード進行」と聞くと「理論本?」と思われるかもしれません。でも、本書はちょっと違います。少しは理論っぽい内容や用語も出てきますが、それはあくまで「キーワード」として利用しているだけにすぎません。それよりも本書が重視しているのは、「コード進行」を演奏や耳コピ、作曲などで楽しく活用することです。「音には進みたい方向がある」とか「遠い音は戻りたがる」「mコードの場所の覚え方」「異端児なルート音が出てきたら」などなど、音楽がもっと楽しくなるトピックが並んでいます。「理論は苦手」という方にも、コード進行の面白さを堪能していただけると確信しております!(出版部/永島聡一郎)