内容
見ているだけで楽しくなる、111台の総天然色写真集
1960?70年代を中心に製作されたポータブル・レコード・プレイヤーは、市井の人々が音楽を楽しむ機器として、"作り捨て"のように大量生産され、時代とともに"使い捨て"られてきた、時代の徒花のような製品です。しかし現代の目で見てみると、小さい筐体にいろいろな機能(ラジオ、カセットからエコー、リズム・ボックス、鍵盤まで)を詰め込むことで、デザイン的にも面白く、フォルムだけでも楽しめるような製品も多くあります。
本書では、そんなポータブル・レコード・プレイヤーを111台も召喚し、美麗写真(総天然色!)でお見せします。
【CONTENTS】
■PART1 ポータブル・プレイヤー前史
■PART2 爛熟のポータブル・プレイヤー全盛期
■PART3 おもしろプレイヤーあれこれ
■かわいい、おもちゃプレイヤーたち 岡村みどり・談
■雑談 田口史人+湯浅学
編集担当より一言
プラスチックの質感! 鮮烈なカラー! 奇抜なデザイン!ただレコードを聞くための機械なのに、なぜこんなにも種類があり、それぞれの個性が強いのだろうか。111台ものポータブル・プレイヤーを見ていると、とてもフシギな気持ちになります。レコードという物体を再生するためには、自ずとさまざまな制約が生じ、その制約の中でメーカーが苦闘した結果が、これらのバラエティ豊かな製品群なのでしょう。その奇想の数々には、きっと圧倒されるはずです。そして本書でお気に入りの1台を見つけたら、リサイクル・ショップなどで探して、ぜひ実機を手に入れてレコードを聞いてください。また著者の田口さんは、「日本のポータブル・レコード・プレイヤー展」という展示を時々行なっているので、運が良ければ会場で購入できるかも?(編集部・PP-01)