内容
稀代の名ドラマーが語る、80年代名盤の裏側
国内屈指の名ドラマー、村上"ポンタ"秀一が自身の参加した70年代名盤について語った『俺が叩いた。』(2016年刊)の続篇。才気あふれるミュージシャン集団によるヘッド・アレンジ黎明期を経た著者が、多様化する80年代音楽シーンに関わったアーティストと、名盤の数々を語る。
◎登場するおもなアーティストとアルバム
Wha-ha-ha『死ぬ時は別』『下駄はいてこなくちゃ』
山下洋輔『寿限無〜山下洋輔の世界VOL.2』『PICASSO』
角松敏生『SEA BREEZE』
大空はるみ『はるみのムーンライトセレナーデ』
EPO『Vitamin EPO』
村上"ポンタ"秀一『PADANG RUMPUT』『THE RHYTHM BOXER』
渡辺香津美『MOBO倶楽部』『桜花爛漫』
井上陽水『クラムチャウダー』
泉谷しげる『吠えるバラッド』
沢田研二『彼は眠れない』
編集担当より一言
前作『俺が叩いた。ポンタ、70年代名盤を語る』の続篇ということで、今回は80年代の参加作品について語っていただきました。シンセサイザーが爆発的に広まり、レコーディング方法も劇的に変化したことが、ポンタさんの話から知ることができます。自身のアルバム『PADANG RUMPUT』での“床を叩いたり、ビニール椅子を叩いたりして、本物の楽器を使ったのはスネアとハイハットくらい”なんていう記述があったりして、ドラマーだけでなくエンジニア的な側面でも楽しめる部分がたくさんあると思います。
個人的には80年代がドンズバに青春時代(!?)だったので、泉谷しげるさん、尾崎豊さん、氷室京介さんなどとの共演話が興味深くて、「そうだったのか!」と古いCDを引っ張り出して聴き直す。そんな楽しみもあるのかなと。
今も全国の会場でドラムを叩き続け、常に新しいものを探してトライするポンタさんですから、このシリーズは恐らく「2050年代を語る」まで増えます(笑)。(ギター・マガジン書籍編集部/藤井徹)