内容
「ドミソ」や「レファラ」などの基本的な和音を知ればジャズ・アドリブが弾ける!
「ドミソ」や「レファラ」など、3種類の音から成り立つコードは「トライアド」と呼ばれ、「ドミソ」ならC、「レファラ」ならDmといったコード・ネームを持っています。ジャズでは多数のスケール(音階)や複雑なコードを知らなければアドリブが弾けないと思われていて、こういった点がジャズへの敷居を高くしています。しかし、アドリブはスケール中心に考える必要はありません。トライアドを熟知していれば、その組み合わせによって自在なアドリブを組み立てることができるのです。
本書では、著者が考案した水平トライアド・フォームや垂直トライアド・フォームといった分類により、ジャズ初心者でもロジカルな考え方でジャズ・アドリブを発想することができるようになります。
今日的なジャズの複雑な響きもトライアドの組み合わせにより表現できるので、本書があれば伝統的なビバップからコンテンポラリーまで、幅広いジャズに対応可能です。
これからジャズのアドリブを弾いてみたい人はもちろん、アドリブに新しい方法論を取り入れたい人にもお薦めの一冊です!
【コンテンツ】
第1章 トライアドの基礎
1-1 トライアドと音程
1-2 3種類のトライアドと転回
1-3 ポジション・プレイの導入と水平/垂直トライアド
1-4 3種類のトライアドでの水平トライアド・フォーム
1-5 3種類のトライアドでの垂直トライアド・フォーム
1-6 転回形での水平/垂直トライアド・フォーム
1-7 レフト・フォームとライト・フォームについて
1-8 トライアドの転回形を理解するための練習
1-9 小さいトライアドへの変換
1-10 アプローチ・ノートの挿入による度数把握の練習
1-11 小さいトライアドの拡張
第2章 トライアドの接続と代理
2-1 ガイド・トーンの接続
2-2 トライアドと7度音のキャラクター
2-3 7度音の探し方
2-4 代理コードの演出
2-5 オリジナル・コードと代理コードの接続
2-6 代理コードのアイデアの活用
第3章 トライアドの発展
3-1 オーグメント・トライアドの基本フォーム
3-2 オーグメント・トライアドの活用
3-3 メロディック・マイナー・スケールの表現
3-4 ドミナント7コードにおける代理コードのバリエーション
3-5 SUSトライアド
3-6 SUSトライアドとペンタトニック
3-7 ポリ・ペンタトニック・スケール
付録ダウンロード
本書に対応したデータはこちらからダウンロードできます。
編集担当より一言
トライアドは三声の和音、ドミソはC、ソシレでG……ということは知っていても、実際のギターの演奏にその知識を活かすのはなかなか難しいものです。この本では独自の運指とフォームによって、指板上でどのようにトライアドが配置されているか、効率的に学べます。そうして習得した基礎的なトライアドをつなぎ合わせるだけでも、コード感のあるアドリブが誰でも弾けるようになります。そして、オーグメントやsus2、sus4といったトライアドを使うことで、近年のジャズでよく聞くことのできる、浮遊感のある音使いにも発展させていくことができるのです。ぜひ、本書の方法論を使用した以下の4例を聞き比べてみてください。
トライアドのみでのアドリブ例
https://youtu.be/jourwwXbpYk?t=121
トライアドに7度と次のコードへの接続音を追加したアドリブ例
https://youtu.be/jourwwXbpYk?t=195
オーグメント・トライアドを使ったアドリブ例
https://youtu.be/jourwwXbpYk?t=318
SUSトライアドを使ったアドリブ例
https://youtu.be/jourwwXbpYk?t=364
付録として、トライアドのフォームを一目で見渡すことのできる、大判トライアド表も付属しています!
(ジャズ・ギター・マガジン編集長/橋本 修一)