内容
ジャズの音色とリズム感を「確実に」獲得するための長期練習計画!
アルト・サックスとテナー・サックスに対応
ジャズの花形といえば何と言ってもサックス! その深みのある音色や躍動感あるリズム、そして自在なアドリブは今日も人々の心をとらえ続けています。しかし、楽譜を買ってジャズも吹いてみようと思っても、楽譜通り音は出せているはずなのに全然ジャズらしくならない......そんな経験のある方が多いのではないでしょうか?
ジャズは簡単に演奏できる音楽ではありませんが、しっかりとした練習を積めば着実に上達します。本書は、3年という長い年月をかけてジャズ・サックスの基礎を着実に学んでいく教則本です。経験豊富な著者のメソッドを手がかりに、ジャズの音色とリズム感を獲得し、アドリブのための基礎作りをすることを目指します。
付録CDには、片倉真由子(p)、吉田豊(b)、広瀬潤次(d)という日本が誇るトップ・プロにより多種のコード進行が録音されているので、繰り返し聴くことでジャズの和声感覚とリズム感を身につけることができます。
本書とともに、ジャズ・サックスの深遠な世界に足を踏み入れてみましょう!
※本書は吹奏楽などでサックスを経験している人に向けた教則本です。基礎的な楽器の扱い方や運指表は掲載されておりません。ご了承の上、お買い求めください。
【CONTENTS】
LESSON 1 ジャズの名盤を紐解いてみよう
LESSON 2 ジャズ・サックス演奏の3要素を知ろう
LESSON 3 調性とスケールについて学ぼう
LESSON 4 基本的な奏法を固めよう
LESSON 5 スローのメロディを吹いてみよう
LESSON 6 ジャズのリズムを考察しよう
LESSON 7 バウンスするメロディを吹いてみよう1
LESSON 8 バウンスするメロディを吹いてみよう2
LESSON 9 新たなスケール練習法に取り組もう
LESSON 10 ビバップ・チューンを吹いてみよう
LESSON 11 コードの役割について知ろう
LESSON 12 さまざまなコード進行に取り組もう
LESSON 13 コードにテンションを加えてみよう
LESSON 14 トランスクライブをしてみよう
編集担当より一言
ジャズの学習には長期的な練習が不可欠という視点のもとに制作された教則本です。ジャズ・サックスの基礎となる“サブトーン”を含んだ音色を出す練習、12キーでスケールを吹く練習、ジャズのスタンダード曲をジャズ独特のリズムで吹く練習など、さまざまな練習方法を紹介しています。中にはかなり忍耐が要求される練習もあり、厳しい内容だと感じる方もいるかもしれません。しかし、やり方や順番はさまざまですが、“ジャズ・サックスが吹ける人”はこのような練習をしてきたのだと思うと、ジャズを聴くときの印象も変わってくるのではないでしょうか。
『3年後、確実に』というタイトルについては、いろいろな感じ方があることでしょう。著者による前書きより、少し引用してみます。
「(書名について)ジャズの演奏が3年で完成するという意味ではありません。例えば僕はかれこれ40年もジャズに携わっていますが、未だに自分の理想の音楽に達してはいません。ジャズに限らず、すべての芸術とはそのようなものでしょう。芸術に限らずとも、人が一生かけてやることすべては、同じく到達点のないものだと思います。しかし、3年でスタートラインにつくことは十分に可能です。」(引用ここまで)
本書の本当の目的は、ジャズ・サックスを通じて人生を豊かにしていくこと。ぜひ、一生の楽しみとしてジャズに取り組んでみてください。
(第2メディア・コンテンツ事業部/橋本修一)