内容
プロ・ギタリスト西山毅による
ピッキング技術向上エクササイズ
もっとピッキングが上手になりたいと願うギタリストのための教本です。
ハウンド・ドッグのギタリストとして名を馳せ、近年はSound HorizonやLinked Horizonのギタリストとしても知られる、ベンチャーズからヘヴィ・メタルまで幅広く弾きこなすギタリストの西山毅氏が、豊富なプロと講師としての活動から得た経験に基づくフラット・ピッキング技術向上のためのエクササイズを１冊にまとめました！
さまざまな実践フレーズ・トレーニングを中心に、音色への影響やフォームに関するピッキングの基礎知識、そして西山毅流「パガニーニ風カプリース」、速さよりもピッキングのダイナミクスに重点をおいた「トルコ行進曲」など、さまざまなピッキング練習曲も用意しました！
エクササイズの模範演奏は付録CD、ダウンロードの両方で聴くことができます。
【目次】
第0章 ピッキング練習の前に知っておきたいこと
・練習環境を整えよう！
・定番フレーズを弾いて自分をチェック！
第１章 ピッキングについて知っておこう
・ピックの種類をチェック！
・身体的特徴とフォーム
・ピックと弦の関係
・どうやってピックをコントロールするか
第２章 ピッキングについて、 さらに知っておこう
・音色とは何なのか?
・音色を作るピッキングとは
・押弦とピッキングのタイミング
・リズム感という問題
第３章 ピッキングの基本トレーニング
・オルタネイト・ピッキングの仕組み
・１・２弦上のマイナー・スケールで
・３ノートのメジャー・スケール
・メジャー・スケールを３連符、16分音符で
・クロマチック・スケールで
・ペンタトニック・スケールで
・ペンタトニック・スケールを５ポジションで １
・ペンタトニック・スケールを５ポジションで ２
第4章 多彩なフレーズでトレーニングpart1
・リズムを読んでリズミカルにプレイ
・オルタネイトで８分の裏をつかむ
・ 16ビート・オルタネイトを磨く１
・ 16ビート・オルタネイトを磨く２
・シャッフルで３連のオルタネイト
・ウラ(裏拍)の強化
・２種類のフィンガリング
・エコノミー・ピッキング
・スウィープ・ピッキング
第５章 多彩なフレーズでトレーニングpart2
・８ビートのバッキング
・カッティング
・カッティング・バリエーション
・ジャズ風フレーズを弾いてみる
・ハチロクのグルーヴ感を身につけよう
第6章 さまざまなピッキング練習曲にチャレンジ！
・トルコ行進曲
・パガニーニ風カプリース
・３連シャッフル※マイケル・シェンカー風
・ひたすら反復フレーズ
付録ダウンロード
電子版用の音声データはこちらからダウンロードできます。
編集担当より一言
当初は単純でかなり機械的な「ザ・トレーニング！」といった風情のフレーズをただズラリと並べる、修行のような内容も想定していました。しかし実際にギター奏法を修得しようとして学び悩む生徒さんを多数見てきた西山さんがレクチャーする内容は、時にメカニカル、時にフィジカル、時にグルーヴィー、時にアグレッシブ、「ここを押さえておくと良い道が拓けるよ」という西山さんらしい優しい目線から生まれた、多彩なピッキング技術向上の方法達でした。ただし本書に掲載されているエクササイズは、初心者でも短期間で修得できるやさしいものがあるのはもちろんですが、目標テンポよりかなり遅いスピードでも弾ききるのが難しいものもあります。ピッキングの教本ではありますが、指板を押さえるフィンガリングの方もかなり難易度の高いエクササイズがあります。「ピッキング教本なのになぜ？」と思う方もいるかもしれませんが、それはピッキングが「右手だけのもの」ではないからです。理想のギター演奏はフィンガリングとシンクロしたピッキングができた時に完成します。フィンガリングの難度によってピッキングとのシンクロ率がバラバラになってしまわないよう、両方を並行にトレーニングする必要があるのです。つまりこの本でピッキング練習をすること、それはすなわちギター演奏全体の向上につながるんです。西山さんのような幅広い対応力を持ったギター・テクニックを身につけるきっかけとして、ぜひ本書を活用してください！（編集担当／杉坂功太）