内容
場数王のキセキと箴言をめぐるメモリアル・ブック
2021年3月9日、日本ポップス史に燦然と輝く功績を残された村上"ポンタ"秀一氏が急逝されました。"PONTA MUSEUM"は、ポンタさんのアシスタントを中心に、さらに繋がりのある主に90年代以降のアシスタント有志の協力も得て、彼ら有志のSNSグループ名から譲り受けた"ムラカミファミリア"の名で、みんなの力を合わせて走らせようとスタートした企画です。
構想を具体的にしていく中で、ポンタさんの奥様の了承を得、ポンタさん愛用品の数々をご提供いただき、また、これまでポンタさんと厚く交流してきたたくさんの関係者の協力を得ることができ、2022年3月9日を1つのゴールと定め、"PONTA MUSEUM"と題した移動型ミュージアム・ツアーで全国13ヵ所を巡ることとなりました。
本誌は、ミュージアムの来場者に、ポンタさんをいつでも身近に感じられるようにと、cobble氏と弟の生駒卓氏のデザインにより制作、配布したメモリー・ブックを底本とし、新たに撮影した機材や愛用品、衣装などの写真、2003~08年の人気連載「場数王の箴言」全65回を修正・加筆して追加したものです。
ご来場叶わなかったポンタファンの方々にも、いちドラマーを遥かに超えた芸術家であり、人生の飽くなき開拓者たるポンタさんの無尽蔵の魅力を、本誌でその一端でも伝えることができたとしたら何よりです。(村田誠二/『俺が叩いた』シリーズ取材・執筆担当)
編集担当より一言
昨年3月9日に急逝された名ドラマー、村上“ポンタ”秀一さん。ドラム・マガジン2021年7月号では、縁深いアーティスト&ミュージシャンらの追想インタビューを中心に、そのドラマーとしての軌跡を振り返りました。そして昨年10月、元アシスタントの方々が中心となり、ポンタさんの思い出の品々を音楽や肉声と共に展示し、その軌跡を辿るイベント、“PONTA MUSEUM”が開催されました。本書はイベント来場者に配られたメモリー・ブックをベースに、新たに撮り下ろした愛用の機材や仕事道具、衣装などの写真、そしてドラマガの人気コラム「場数王の箴言」に加筆・修正した全65回をまとめたメモリアル・ブックになります。付属のストリーミング・コードから「ドラム・マガジン・フェスティバル2010」におけるポンタさんのパフォーマンス映像も視聴可能。ドラム・マガジンの追悼号とはまた違った角度から日本を代表するドラマー、村上”ポンタ“秀一さんを掘り下げた1冊です。
(リズム&ドラム・マガジン編集長/北野賢)