本書に対応する音源はすべて、下記の特設サイトから無料でダウンロード、またはストリーミング再生できます。
内容
ファンクの誕生から進化までがまるわかり!
227のフレーズを聴いて&弾いて楽しめる
ベーシストの必修科目のひとつであるファンクは、1960〜1970年代にアメリカで誕生し、ダンス・ミュージックの元祖のひとつとして、現在の音楽でもその要素が生き続けています。この本はファンクにおけるベースを総合的に解説する教科書です。
ファンクは誕生と発展、そして他ジャンルに吸収されて進化していく過程のなかでさまざまな変化がありました。
また発祥地アメリカの地区によってもその性質は変化し、そのためファンクのベースには多様な形態があります。
そして黎明期のファンクにおけるベース・スタイルに影響を受けて、現在活躍するベーシストたちがファンク・ベースを新たに解釈して演奏しています。
この本ではこういったファンク・ベースの多面的な魅力を解説しています。
本に登場する全227フレーズは音源対応なので、譜面を見て演奏するだけでなく耳で聴いてファンクらしいリズムを体感することもできます。参考音源は本中のQRコードからアクセスできる特設ページにてダウンロードできるだけでなく、ストリーミングで再生することもできるので、スマートフォンを使って気軽に再生することができます。
また、本書には「手の使い方」、「リズムの感じ方」といったファンクにおける基本テクニックも解説していますので、イチからファンクを学ぶベーシストも安心です。
【CONTENTS】
Chapter 1
基本テクニック〜ファンクを弾くその前に
タッチ・ミュート/チャッキング/ミュート&ゴーストノート/パーム・ミュート/スウィング感/シンコペーション/音使い
Chapter 2
オリジナル・ファンク〜ファンク黎明期における各地区の性質
JBファンク:バーナード・オーダム、ブーツィー・コリンズ、"スウィート・チャールズ"シェレル、ティム・ドラモンド、フレッド・トーマス
サウスエリア:ジョージ・ポーターJr. 、ワイルド・マグノリアス、ハイ・リズム、ギャップ・バンド、バーケイズ、ゲイターズ、コモドアーズ
ミッドウエスト:Pファンク、スレイヴ、オハイオ・プレイヤーズ、ジェームス・ジェマーソン、レイクサイド、アイズレー・ブラザーズ、ルーファス
イーストコースト:クール&ザ・ギャング、ファットバック・バンド、キャメオ、チャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズ、マンドリル、ブリック、ポケッツ 、ブラックバーズ
ウエストコースト:スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ラリー・グラハム、タワー・オブ・パワー、ポール・ジャクソン、ダグ・ローチ、ウォー、コールド・ブラッド、アース・ウインド&ファイアー、エド・"ファンキーサム"・レディック、ナサニエル・フィリップス、ベティ・デイヴィス
Chapter 3
新しいファンク〜進化し続けるファンクのその後
他ジャンルでのファンク:ディスコ/ブラック・コンテンポラリー、ミネアポリス・ファンク、ポスト・パンク、ミクスチャー・ロック、ネオソウル
2010年以降のファンク:ジョー・ダート、サンダーキャット、クルアンビン
◎手の使い方やリズムの感じ方など、ファンクを演奏するための基礎から解説
◎バーナード・オーダムをはじめとするジェームス・ブラウン一派で活躍したベーシストのスタイルも分析
◎米国をサウスエリア、ミッドウェスト、イーストコースト、ウエストコーストの4地区に大別し、例えばウエストコーストではスライ&ザ・ファミリー・ストーンを解説するなど、各地区の主要なベース・スタイルを取り上げている
◎1980年代以降に生まれた音楽ジャンルのうち、ファンクが影響を与えたベース・スタイルも紹介している
◎ヴルフ・ペックのジョー・ダートなど、新進気鋭のファンク・ベーシストのスタイルも要チェックっだ
編集担当より一言
ファンクはベーシストが最も活躍できるジャンルなのでは、と思うほど、この本の参考音源で聴けるフレーズは機能的かつカッコいいものがたくさんあります。著者の前田“JIMMY”久史さんは、『ベース・マガジン』でこれまで多くの奏法特集や分析企画を執筆してきた同誌の人気講師です。多様な音楽ジャンルの造詣が深く、さらに指弾き、ピック弾き、スラップなどなんでもこなしてしまうので、手がけてきた企画のジャンルは多岐にわたります。
そんな前田さんが、“自分はファンクの人です”と言うのです。本書収録の227種類という膨大な数の譜例の参考音源は、特設サイトにて無料で聴くことができます。ベースのことだけを考え続けた男が本気で取り組んだ“ファンク・ベース”のすべてを、まずは聴いて、感じ取ってみてください。あのラリー・グラハムも認める(詳しくは本書収録の「著者からのご挨拶」にて!)JIMMYさんによる、ファンク・ベース本の決定版です。ぜひ!
(編集担当/萩原じいの)