内容
SF、サスペンス、ホラーなどさまざまな手法で描かれる
空気の底=地球の表面でうごめく人間たちの過酷な運命
地上にへばりつき、私利私欲にまみれて生きる人間たち。その業の深さを、SFやホラー、サスペンスなどの形を取りながら描いた手塚治虫の傑作短編シリーズの、雑誌掲載時のオリジナルの形での初単行本化です。単行本化に際しカットされたカラーや2色の扉絵はもちろん、モノクロ収録されたページもオリジナルの形に極力近づけて掲載しました。また巻末には、「不条理短編集」として同年代・同傾向の短編を4作併録。特に「嚢」は、オリジナル原稿を尊重したカラーでの収録となっています。
手塚治虫自身もお気に入りだという「空気の底」の世界を、B5版の迫力あるサイズでお楽しみください。
◯空気の底 オリジナル版
「第1話 ジョーを訪ねた男」
「第2話 夜の声」
「第3話 野郎と断崖」
「第4話 グランドメサの決闘」
「第5話 うろこが崎」
「第6話 暗い窓の女」
「第7話 そこに穴があった」
「第8話 わが谷は未知なりき」
「第9話 猫の血」
「第10話 電話」
「第11話 カメレオン」
「第12話 カタストロフ・イン・ザ・ダーク」
「第13話 ロバンナよ」
「第14話 ふたりは空気の底に」
◯不条理短編集
「おそすぎるアイツ」
「処刑は3時におわった」
「聖女懐妊」
「嚢」