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2017.12.05

石若 駿 Since 1992/U25-Drummers Vol.1|リズム&ドラム・マガジン2018年月1号より

Programmed by Rhythm & Drums Magazine

リズム&ドラム・マガジン2018年1月号では、U-25世代のドラマー4名をフィーチャーした特別企画を敢行。今回紹介するのは、ジャズとクラシックの王道を行き来しながら、ビート・ミュージックやポップスなど、幅広いフィールドで活躍する石若 駿。誰もがその実力を認める俊英が、この秋、共に次代をリードするジャズ・ピアニスト桑原あいとの"ピアノ×ドラム"デュオ作品『Dear Family』、そして音楽家としても非凡な才能を提示したリーダー作『Songbook』の第二弾を相次いでリリースした。既存の枠に捉われないフレキシブルな想像力は、たゆまぬ探究心から生まれている。

デュオの方がアクロバティックに
より自由に制作できた気がします

─今回は25歳以下のドラマーを取り上げた企画になるのですが、石若さんと同世代のドラマー/ミュージシャンには、自分達で新たなシーン/カルチャーを作ろうという強い気持ちを感じます。

石若 今は感覚的にもSNSで発信するのが楽しい時代だし、自分の起こしたアクションに対する反応もダイレクトに返ってくるじゃないですか? だから自分達だけでも、何かやれるんじゃないかって、そういう理由もあると思います。あとは90年代生まれのミュージシャンを集めて、2年前に初めてジャズ・サミット(Jazz Summit Tokyo)を開催しましたけど、そこで同世代のみんなと何か突き抜けた感はありましたね。あのときムーヴメントが起きたというか、サミットの中心メンバーだった江﨑(文武)のいるWONKや桑原あいちゃん、ものんくる、King Gnuの常田大希とか、サミットに関わった人達が今のシーンのど真ん中にいるように思います。

─音楽的にも新しいクリエイティヴなことに挑戦されているように感じますが、その背景に何か理由はあると思いますか?

石若 1つはYouTubeの存在だと思います。特にNPR Music Tiny Desk Concertsだったり、KEXPチャンネルだったり、海外のジャズ・バンドとかがスタジオで演奏している姿をリアルタイムにキャッチできるっていうのは大きいですね。見ていて勇気をもらえるし、しかもカッコいいし。今はあれに近いことを、みんながやろうとしている段階なのかなって思います。やっていること自体にアンダーグラウンドな部分もありますけど、日本だとジャズはまだ閉ざされていると思っていて。でも例えばロック・フェスにジャズで参加したりだとか、そういう動きもやってみたいですね。ミュージシャンではない一般的な音楽好きの方々にも、届けられる音楽でいたいです。

─そういう意味でも桑原あいさんとリリースした「Dear Family」(編注:テレビ朝日系報道番組のOPテーマ曲)は、外に向けて発信する上で大きいですよね?

石若 そうですね。テーマ曲のオファーが来て、あいちゃんと2人でワクワクしながら編成とかを考えて。特に指定はなかったから、オケとかを入れてもよかったんですけど、今回は潔くデュオでやることになりました。

─桑原さんとはピアノ・トリオでの経験もありますが、やはり1人減るだけでも全然違いますか?

石若 トリオも大好きだけど、デュオの方がアクロバティックに機能するというか、特に今回は一発録りだったので、より自由に制作できた気がします。ピアノがメロディやリズムをすべて表現できる楽器っていうこともありますけど、今回はいろんな可能性が見えましたね。それにあいちゃんもスティーヴ・ガッドやウィル・リーと共演したり、いろんな経験をしているから、彼女の進化している部分をすごく感じました。

(続きはリズム&ドラム・マガジン2018年1月号にて!)


リズム&ドラム・マガジン 2018年1月号

品種雑誌
仕様A4変形判 / 164ページ
発売日2017.11.25