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ポルカドットスティングレイの新作『一大事』で示す、ミツヤスカズマのドラミング | リズム&ドラム・マガジン2018年7月号より
Text by Shinichi Takeuchi
ポルカドットスティングレイが2ndミニ・アルバム『一大事』をリリースした。CDのみのボーナス・トラックを含めて収録された6曲は、バンドのさらなる広がりを感じさせる個性的なものばかり。そんな多様性をみせる楽曲を、ミツヤスカズマは、タイトなドラミングでしっかりと支えている。それは、ポルカドットスティングレイが奏でる音楽の中で、ドラムはどうあるべきかを考え抜いた末の答えだったようだ。
「リスミー」は僕のノリを生かしてもらった曲
●ドラム・パートに関しては曲の世界観やストーリーをしっかりと頭に入れて作っていくとのことでしたが、これは今作も?
○変わりません。まずは曲を作っている雫さんの説明から始まります。曲を聴いた段階では、こんなアプローチにしようと思ったけど、彼女の思い描いているものとは違うようだから、こっちに変えよう、そんな感じですね。
●では、その段階でドラムについて、リクエストはありますか?
○単純なことが多いですね。踊れる感じにしてほしいとか、ファンキーなやつとか。"じゃあ、スネアはウラに入れる?"、"それは嫌"みたいなやり取りをしながら作っていきます。
●今回の6曲は、それぞれどんなイメージを伝えられたんですか?
○「少女のつづき」はキラキラさせたいと言われましたね。卒業のフレッシュなイメージだと、すごくふわったしたことを言われました(笑)。それで、ズドンと沈み込むような感じではなく、ポップな、ひょいひょいと曲を進めていくドラムにしたいなと思いました。「パンドラボックス」は、ライヴを想定して盛り上がる曲を作ろうってことで、みんなの見せ場も欲しいと。逆に「リスミー」はチルいのを作ろうと。ドラムはいろいろしないでほしいって言われました(笑)。あくまでもメロディを聴かせたいということですね。この曲で初めて後ノリ、タメみたいなドラミングが解禁になりましたね。雫さんはタイトなリズムじゃないと嫌というタイプなんですけど、この曲はそうじゃないノリが欲しいってことで、ノリも含めて好きに叩かせてもらいました。
●雫さんは、タイトなリズムじゃないと歌いづらいということなんでしょうか?
○聴いている人が、気持ち悪く感じることもあるからという理由です。ドラマーとしては、意見が分かれることもあるんですけど。
ここには載せきれなかったミツヤスカズマ氏へのインタビュー完全版と使用機材の写真は、本誌にて掲載中!その他のアーティストへのインタビューや最新機材の情報など、内容盛りだくさんなリズム&ドラム・マガジン2018年7月号は好評発売中。
リズム&ドラム・マガジン 2018年7月号
品種 | 雑誌 |
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仕様 | A4変形判 / 164ページ |
発売日 | 2018.05.25 |