其の一
母なる指板を求めて
?クロマティック1?
左手ウォーミングアップ・フレーズ1
・ギターの弦の間隔を覚えよう!
LEVEL 1
目標テンポ♩=160
左手
テクニック ★☆☆
耐久力 ★★☆
コントロール ★★☆
ストレッチ ★☆☆
右手
テクニック ★☆☆
耐久力 ★☆☆
コントロール ★★☆
リズム ★☆☆
譜面と対応音源
譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
指板には、ギタリストにとっての“夢”と“ロマン”が無限に広がっている。まずは順序よく指を動かすことを覚えよう。人差指→小指、その逆の小指→人差指と順番に動かし、さらに弦跳び移動で各弦の間隔を指に染み込ませること。落ち着いて正確に弾く事が大切だ。
注意点1
小指の押弦時に他の指は離すべからず
まず左手の基本的な押さえ方をチェックしよう。人差指から中指・薬指・小指と順番に押さえていく場合、押弦したあとに指を離さないように注意すること。すなわち小指を押さえた時点で、写真2のように人差指から小指まで4本すべてが弦を押さえているようになることが大切だ。写真1のような悪い例になってしまうと見るからにツラそうだろ? “ちゃんと弾けているからイイじゃん”って言う人もいるだろうが、このように無駄な力が入ってしまっては指も腕も疲れるし、速さも追求できない。見た目にもカッコ悪いしね。ゆっくりとしたテンポでもいいので、とにかく正確に弾くように心がけよう。基本を怠る人は、後々泣くことになるぞ!
注意点2
次に押さえる指は常に空中待機させること!
このようなクロマティック・フレーズでは、1本ずつ指を順々に動かすことが重要だ。今回は、練習があまりに機械的作業にならないように弦跳び移動も盛り込んでみた。まず前半部分では、人差指の移動場所を考えながら練習しよう。今弾いているポジションの次のポジションのことを常に確認しながら弾くと、スムーズな移動ができるだろう。3小節目の横移動では、人差指の移動に意識を集中させること。そして4小節目の小指→人差指でのパターンでは、人差指を押さえている時点で、次に押弦する小指を空中で待機させておくことが大切だ(写真3?5)。
注意点3
ピッキングの軌道を低くし、あせらず弦跳びを行おう
1&2小節目に登場するような弦を跳び越えるピッキングも注意しよう。このフレーズでは、弦移動をする直前にアップ・ピッキングしている。つまり弦跳びする直前で右手は移動したい弦の逆の方向に向いているのである。スムーズに次の弦をダウン・ピッキングするためには、右図のように右手の軌道を小さくする必要がある。これは筆者もどんなに苦労したことか……。きれいに弾くためのコツは、直前のアップ・ピッキング終了時に、すぐにダウン・ピッキングの体勢に移る意識を持つこと。自分の右手の動きをよく目で見ながら練習することが大切だ。鏡を使って、右手の動きを確認するのも良いだろう。
上が弾けない者は、これで修行せよ!
※譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
ギター・マガジン
地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ
音楽専門学校MIジャパンのテクニカル系ギター学科GIT DX(超速ギター科)講師・小林信一が放つ超絶ギター系教則本が登場!
著者:小林信一
付録:CD
発売日:2004.7.30
定価:1,680円