其の二
尊氏殿! 何々それっ!
ジョン・ペトルーシ風空振りを絡めたオルタネイト・ピッキング
・6連を“4音と2音”に分けるリズム解釈を学べ!
LEVEL 4
目標テンポ♩=115
左手
テクニック ★★☆
耐久力 ★★☆
コントロール ★★★
ストレッチ ★★☆
右手
テクニック ★☆☆
耐久力 ★★☆
コントロール ★★☆
リズム ★★★
譜面と対応音源
譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
現代速弾きの主軸となる6連符を4音と2音に分けて弾くジョン・ペトルーシ風オルタネイト・フレーズ。6連符のバリエーションを学びながら、さらにペンタトニック+αの感覚的スケール“ドリアン”も覚えよう。引き出しの多いギタリストを目指してトライせよ!
注意点1
Dメジャー・スケールがEドリアン・スケール!?
このフレーズで使われているEドリアン・スケールとは、Dメジャー・スケールを2番目のE音から並べ替えたスケール(図1-a)。そのため、Eドリアンをただ弾いているだけでは、Dメジャー・スケールと何も変わらなくなるので注意が必要だ。そこで“Eドリアンらしさ”、つまりDメジャー・スケールの2番目のE音を強調したEマイナー・コードの雰囲気を醸し出すために、図1-bのスケール・ポジションがよく使われる。これがペンタトニック+αとなるドリアンの正体だ。Em7コードの中で、このスケール・ポジションを巧みに操ると、少し知的な雰囲気が感じられる“ドリアン・モード”が完成する。
注意点2
速さと合理性を追求した変則的なオルタネイト
このフレーズを弾く際には、6連符のオルタネイト・ピッキングがポイントになるだろう。それはプリング時のものとフル・ピッキングの2種類あり、特に前者のプリング混じりのピッキングに注意が必要だ。通常ハンマリング&プリングが混ざったオルタネイトでは、空振りを入れることでリズム・キープを行なう。ところが、このパターンでは速さと合理性を追求するため、1回目のオルタネイトの後、弦移動をした次のダウンまで手を止めて待機した方が良い(図2)。ただし、手を止めてしまうということはリズムを見失う危険があるので、プリング時にしっかりと左手でリズムを感じることが大切だ。キッチリと練習しよう。
注意点3
1&2弦12フレット上には常に人差指を待機させよう
ここでは、特に注意が必要な2小節目を解説しよう(写真1?4)。まず2小節目では、常に人差指は1&2弦12フレット上にいるようにすると良い。3拍目3音目の小指による1弦17フレットの押弦時でも人差指は1弦12フレットを押弦し続け、さらに指先で2弦に触れてミュートするようにしよう。続いて、薬指による2弦15フレットの押弦時には、同時に人差指も2弦12フレットへ移動させること。その時も指先で3弦に軽く触れてミュートするように心がけよう。あとは6連のリズムをキープさせることが重要になってくるが、“たかうじどの”“なになにそれ”と言いながら弾くとリズムが崩れないのでオススメしたい。
上が弾けない者は、これで修行せよ!
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