其の三
古典!個展!コテン_| ̄|○
基礎的なハーモニック・マイナー・フレーズ
・様式美系特有のフィンガリングを学ぼう!
LEVEL 3
目標テンポ♩=145
左手
テクニック ★★☆
耐久力 ★☆☆
コントロール ★☆☆
ストレッチ ★☆☆
右手
テクニック ★☆☆
耐久力 ★☆☆
コントロール ★★☆
リズム ★☆☆
譜面と対応音源
譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
様式美系ギタリストなら誰しもが使う“ハーモニック・マイナー・スケール”。そんなハーモニック・マイナーで構成されたこのフレーズを弾くことで、独特のポジショニングに慣れるのじゃ。少し複雑だからといって、運指に引っかかって“コテンッ”と倒れるぐらいでは修行不足だ!
注意点1
ハーモニック・マイナーを頭と耳で理解しよう!
まずは、Aハーモニック・マイナー・スケールのポジションを確認しよう(図1)。ハーモニック・マイナーはナチュラル・マイナーに比べて、ルート音から7番目の音が半音上がっているが、この半音の違いがネオクラシカル系の特徴である心の琴線に触れるメロディを演出しているのだろう。Aハーモニック・マイナー・スケールの構成音は指板上にたくさんあるので、まずはメイン・フレーズで使われているポジションのみを頭に入れてほしい。慣れてきたら、他のポジションも弾いてみるとよいだろう。
注意点2
ストレッチに慣れることが様式美系の攻略のカギ
ハーモニック・マイナーの特徴は、第6音と第7音のインターバルが1音半離れていることだ(Aハーモニック・マイナーの場合、F音とG♯音)。つまりギターでは3フレット分離れるため、フィンガリングが多少大変になる。ただし、このフィンガリングのキツさが、様式美系ギタリストの闘争心に火をつけ、彼らの“こだわりと”“見せ場”の1つになるのだろう。このフレーズでは、1小節目2?3拍目(写真1)と4拍目(写真2)の押弦が大変だ。前者は中指と小指、後者は人差指と薬指の間隔が広いので、押弦時に少しストレッチになる。様式美系フレーズの常套ポジションの1つなので、必ずマスターしよう。
注意点3
常に先の押弦を考えながらポジション移動すべし!
高速フレーズを弾くために大切なことは、先を読んだフィンガリングだ。このフレーズの3?4小節目には、大きなポジション移動が登場するので、事前にフィンガリングを考えておかなくてはならない。まず、写真3&4の弦移動では、2弦押弦時に1弦の押弦準備をしておこう。そして、4小節目アタマの大きなポジション移動では、1音目の小指による1弦20フレットの押弦だけを考えるのではなく、2、3音先の押弦も考えて左手を移動することが大切だ(写真5)。大きな移動を伴うフレーズの場合、気が焦り目先の押弦ばかりに気を取られてしまうと思うが、常に数手先の押弦を考えながら弾くクセ【註】をつけてほしい。
【常に数手先の押弦を考えながら弾くクセ】
将棋や囲碁の名人は、何十手先まで読みながら次の一手を打つらしい。これはギターでも共通する。何も考えず、目先の音だけを弾いているようではダメ。手だけではなく頭も使え!
上が弾けない者は、これで修行せよ!
※譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
ギター・マガジン
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