其の十六
打点王!
コード感を意識した弦移動タッピング・フレーズ
・右手の弦移動を正確に行なうべし!
LEVEL 4
目標テンポ♩=160
左手
テクニック ★★☆
耐久力 ★★☆
コントロール ★★★
ストレッチ ★★★
右手
テクニック ★★☆
耐久力 ★☆☆
コントロール ★★☆
リズム ★☆☆
譜面と対応音源
譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
※7弦ギター用のフレーズです。
ここでは、開放弦を絡めたタッピング・フレーズに挑戦しよう。開放弦へのタッピングは非常に繊細なタッチが必要になるので、無駄な動きを減らしながら、しっかり発音できるように弦を力強く叩くことが大切だ。このフレーズは、ピッキングがないので、身体でリズムを正確に取りながら弾くことも肝となる。
▼メインのフレーズに続けて、下の松竹梅フレーズの音源も再生されます。
注意点1
幅広く弦移動していくコード・トーン・タッピング
メイン・フレーズは、7弦から2弦、6弦から1弦などへと幅広く弦跳びしていくが、基本的にはコード・トーン・フレーズとなる(図1)。1&2小節目は、同じコードを2オクターブ上げているだけなので、弦が異なっていても押弦フレットは同じになるが、3&4小節目は開放弦を使うことは共通しているが、押弦フレットが異なるので注意しよう。具体的に挙げると、3小節目のAメジャー・コードは、弦が異なっていても12フレットのタッピング・ポイントは同じだが、5弦は4フレットと7フレット、1弦は5フレットと9フレットになる。特に1弦はストレッチになるので、演奏時には気をつけてほしい。
注意点2
しっかり発音できる右手の軌道を覚えよう
タッピングを弾く時のポイントは2つある。1つ目は、弦は、真上から叩くようにすること。斜めから叩くと、弦を持ち上げてピッチが上がってしまったり、弦がネックから外れてしまうことが起きるので注意しよう(図2-a)。2つ目は、プリング時は1弦側か7弦側に軽く引っ掛けるようにすること。強く引っ掛けてしまうと、同じく、弦を持ち上げてピッチが上がってしまったり、弦がネックから外れてしまうのだ(図2-b)。この2点を頭に叩き込んでから練習を始めよう。
注意点3
開放弦タッピングは真っ直ぐ入り、斜めに抜け!
元祖ライトハンド【註】から発展した開放弦を絡めたタッピング・フレーズでは、キーボードを弾くような滑らかなタッチで発音するために、ポジション・チェンジをスムーズに行ない、さらにレガートのように音を途切れさせないように注意することが大切だ。ここでは開放弦へのタッピングが最大のポイントで、弦の真上からしっかり叩きながら、離弦は指の力を抜き、弦を斜め上に引っ掛ける感じで行なおう(図3-a)。この時、通常の左手が押弦した状態でのタッピングに比べて、開放弦へのタッピングの方が弦に引っ掛け過ぎることが多いので気をつけよう(図3-b)。これらの点を理解した上で、練習に臨んでもらいたい。
【元祖ライトハンド】
HM/HR界にタッピングを広めた立役者と言えば、やはりエディ・ヴァン・ヘイレンになるだろう。1stアルバムの収録曲「暗闇の爆撃」には、ライトハンドの名演が登場するので、必ず聴くべし!
上が弾けない者は、これで修行せよ!
※譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。
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