其の五
地獄小曲第二番「9thサイン」
右手強化総合小曲

『地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ お宅のテレビで驚速DVD編』より

自虐の説教 ・アルペジオでオルタネイトを集中鍛錬せよ!
・9thコード・フォームでストレッチに慣れろ!

LEVEL 5 
目標テンポ♩=175

左手

テクニック ★★☆
耐久力 ★★☆
コントロール ★★☆
ストレッチ ★★★

右手

テクニック ★★★
耐久力 ★★☆
コントロール ★★★
リズム ★★☆

譜面と対応音源

譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。

クリーン・トーンで美しい旋律を奏でるアルペジオ・フレーズだ。流麗な響きが心地好いが、プレイ面を見ると、頻繁に弦移動を行なうオルタネイト・ピッキングやストレッチ・フォームになる9thコードなど、非常に忙しい内容になっている。速さよりも正確さを重視してトレーニングするのじゃ!


注意点1

理論

スタイリッシュな響きを放つadd9のコード・トーン

メイン・フレーズで頻出するコード“add9(アドナインス)”は、トライアド(三声和音)【註】に9thというテンション音を加えたコード・トーン(構成音)になっていて、スタイリッシュな響きが特徴的だ。add9コードには、メジャーとマイナーがあり、図1が5弦ルートでのコード・トーンのポジションになる(メジャーとマイナーでは、3rd音にあたる2弦のポジションが異なる)。実際にadd9のコード・トーン・フレーズを演奏する時のポイントは、メジャー/マイナーに関わらず、ルート音・5th音・9th音の3音をストレッチで押弦することだ。中指(5th音)と小指(9th音)の押弦が大変になるが、ネック裏の親指の位置を調節しながら、指をしっかりと開いてほしい。

【トライアド(三声和音)】
“ルート・3rd・5th”の3音で構成されたコード。種類は“メジャー(長三和音)”“マイナー(短三和音)”“オーギュメント(増三和音)”“ディミニッシュ(減三和音)”の4つ。

注意点2

右手

ピッキング軌道を意識して弦跳びオルタネイトを弾こう

このフレーズのように1音ずつ細かく弦移動するアルペジオ・フレーズをオルタネイト・ピッキングで弾き続けるのは大変だ。特にクリーン・トーンでは、ごまかしが利かないので難度が上がる。このフレーズを練習する際には、速さだけではなく正確性を上げるように心がけてほしい。このフレーズで特に難しい場所は、5小節目2?3拍目などの弦跳び部分だろう(写真1?3)。3弦をダウン・ピッキングした直後、2&1弦を跳び越えて、次の1弦のアップ・ピッキングを的確に行なうことが大切だ。誤って2弦を鳴らさないように、ピッキング軌道をしっかりと意識してほしい。全体を通して“ダウン→アップ”というオルタネイトの規則性が乱れないように注意しよう!


3弦14fをダウン。ダウンの勢いを使って1弦に移動!


弦跳び後に1弦10fをアップ・ピッキングする。


続いて1弦12fをダウン・ピッキングで弾こう。

ギター・マガジン
地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ
お宅のテレビで驚速DVD編

超絶系ギター教則本“地獄”シリーズの第3弾。読者からの要望が多かった教則DVD付きで、著者による実演&奏法解説によって超絶プレイを目と耳で細かくチェックすることができます。

著者:小林信一
付録:DVD
発売日:2006.9.28
定価:1,890円

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